経済学者で米イェール大学のアシスタント・プロフェッサー・成田悠輔氏が「高齢者は老害化する前に集団自決、集団切腹みたいなことをすればいい」といった主張し物議を醸しています。各界の重要ポストを高齢者が占めている日本の現状に対し、成田氏は、2022年2月、堀江貴文氏と対談したYouTube動画『【成田悠輔×堀江貴文】高齢者は老害化する前に集団自決すればいい?成田氏の衝撃発言の真意とは』で、世代交代を本気で考えようとした際の発言でした。
成田氏は次のように述べています。 「高齢の偉い人々を1ミリも尊敬していないかのような雰囲気をみんなが醸し出すようになると、やっぱり誰しも周りに必要とされていない感をガンガン出されるとつらいと思うんで、少し世代交代につながるんじゃないか」
成田氏の発言は、2021年12月の『少子化ってダメなこと?人口減少で60代が労働力の中心に?ひろゆき×成田悠輔』などでも触れられており、持論なのは間違いないでしょう。この意見に対し、侃々諤々の議論が巻き起こっています。
実際、SNSでは、 『「集団自決」発言も知ってるけど、これ「年寄りは死ね」って意味じゃなくて70代80代にもなって重要ポストにしがみつき若者の成長の芽を摘むような社会に将来はない、世代交代が必要ってことでしょ。』 といった肯定派もいれば、 『こういう乱暴で非常識なことを言う人は、まず自分が高齢になったら率先してやりますという約束してから言うべきですね』などと批判する意見も多数投稿されています。
そして、この問題がついに海外へも飛び火していて2月12日付の米紙『ニューヨーク・タイムズ』が、成田氏の「集団自決」「切腹」発言について「この上ないほど過激」と報道したのです。成田氏がアメリカの学会で無名である一方、「彼の極端な主張は、高齢化による経済停滞に不満を持つ何十万もの若者のフォロワーを獲得している」と紹介しています。
NYTimes東京支局の日本人が書いた記事で成田先生が海外で炎上みたいな流れを見ると、朝日新聞が従軍慰安婦のデマ記事を書いて海外で広まったのもこういうマッチポンプな流れだったんだろうなぁ、、、と。
比喩で言った話が本気で言ったかのように伝言ゲームが始まってる状況。https://t.co/uCKwsOmnBmADVERTISEMENT — ひろゆき (@hirox246) February 14, 2023
同記事を受け、東大名誉教授のロバート・キャンベル氏は、成田氏の発言への批判とともに、国内メディアがまともに取り上げていないことへの疑問をこうツイートした。 『高齢者に集団自決とはあくまで問題提起であり「抽象的な比喩」とする成田悠輔氏。太平洋戦争、優生保護法、やまゆり園の大量殺人事件もメタファーとでも言うのでしょうか。国内メディアより先に米国NYTが深掘りして「提起」を問うこと自体、日本の、メディアの問題です』としています。
高齢者に集団自決とはあくまで問題提起であり「抽象的な比喩」とする成田悠輔氏。太平洋戦争、優生保護法、やまゆり園の大量殺人事件もメタファーとでも言うのでしょうか。国内メディアより先に米国NYTが深掘りして「提起」を問うこと自体、日本の、メディアの問題ですhttps://t.co/1S6EOUFAgg
ADVERTISEMENT — ロバート キャンベル (@rcampbelltokyo) February 13, 2023
ニューヨーク・タイムズの報道を受け、イギリスの『デイリー・メール』『テレグラフ』、ドイツの週刊誌『シュピーゲル』なども、次々に後追いし、世界的に炎上状態となっています。ちなみに、当該記事を紹介したニューヨーク・タイムズのツイートは、2187万ビューを超えています。
A Yale economics professor has some ideas for how to deal with the burdens of Japan’s rapidly aging society. The “only solution,” he said, is mass suicide of the elderly, including ritual disembowelment. https://t.co/krlL3Ytd2e
ADVERTISEMENT — The New York Times (@nytimes) February 12, 2023