若者の力を借りて若返る!?
科学の力で、十代の人間から採取した血液で老いたマウスを若返らせることに成功していることを知っていますか!?
しかし、この研究はこれまで謎に包まれていました。
しかし今回、加齢による脳の認知機能の衰えを救う酵素が発見されたのです。
現時点ではマウスでしか発見されていませんが、同じようなメカニズムが人間でも証明されれば、新しい若返り法が誕生するかもしれません!
吸血鬼が他者の命を吸い取るかのような現象!?
数年前、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の神経科学者サウル・ビジェーダ博士らは、若いマウスの血液を年長のマウスに注入すると、海馬の結合が改善され、記憶力や学習力が向上することを発見していました。
同様に、若いマウスに”古い血液”を与えると、認知能力の加齢が進むことも明らかにされています。
それ以来、ビジェーダ博士はこの吸血鬼が他者の命を吸い取るかのような現象の謎に挑んできました。
そしてついに!解明されたようなのです!
実験では、「並体結合(parabiosis)」という手法で、3ヶ月(子供)、6ヶ月(成体)、18ヶ月(老齢)という異なる月齢のマウス同士の循環器系を外科的につなぎ合わせました。
それから、マウスの脳を解析し、いくつかの加齢に起因する疾病に関与していると考えられている酵素の量を計測したのです。
すると一部の循環因子によって脳の酵素「TET2」が変化することが明らかになったのでした。
「TET2」を作る遺伝子が脳細胞の再生と関連してる?
TET2(ten eleven translocation methylcytosine dioxygenase 2)とは、
多くの遺伝子の活動を後成的に制御する役割があることで知られています。
酵素を作る遺伝子には私たちが年を重ねるにつれて突然変異が蓄積され、それに伴いがん・脳梗塞・心臓血管疾患のリスクが上昇するのです。TET2が”タグ付け”するいくつかの遺伝子には、脳細胞の再生を担うものがあることが判明しています。したがって高齢者の認知機能の衰えは、加齢によるその働きの効率低下として説明することができるのでした。
年長のマウスの海馬でTET2の量が上昇したことを受けて、研究チームは次なる実験を行ないました。
まず、3ヶ月の若いマウスのTET2活動を阻害してみたのです。
すると、作られる新しいニューロンの数が減少することが確認され、もちろん学習力や記憶力のテストの成績も低下しました。
次に、6ヶ月の成体マウスにウイルスを投与し、海馬のTET2生産を強化させました。
結果は、酵素の量が増加することで後成的なタグ付けが活発化し、新しい脳細胞の生産が始まったのです。
しかしこの若返り法によって記憶力テストのすべてで成績の向上が見られたわけではありませんでした。
わずかな改善だけが確認されました。
人間で同じ効果が得られるのか?
若返りが酵素によって可能になるだなんて驚きですね!
しかし、現時点でマウスの実験しか行われていません。
なので・・人間の身体でも可能かはまだわからないのです。
期待しながら待ちましょう(笑)可能ならば、未来は明るいですね~~~!