近年、若者の低収入化が進んでいると報道される機会が多くなってきています。日本では消費に関して消極的、かつ世代のボリュームもない年代として、あまり意識されてこなかったミレニアル世代。ミレニアル世代とは平成初期に生まれた世代のことを指します。これまで買うのが当たり前と思われてきた自動車や家も買い控える傾向があるのです。この、ミレニアル世代に焦点が当てられた報道が多い中、金を使いまくる若者は増えてるのも事実です。
アクティブ・ミレニアルズ
低収入の若者が増えていますが、年収400万以上の若者は意外にも「上昇志向」が強い傾向があるのです。経済的成功を求めているようで「基本的には潜在的な成功を追い求めている(56.
1%)にあてはまる割合が全体(44.0%)より+112.
1%ポイントも高いのです。「多少高くても品質の良いものを買うほうだ」や「普及品より、多少値段がはってもちょっといいものが欲しい」といったラグジュアリーさを求める割合も高まっています。こうした若者が今都心を中心に急増していて、アクティブ・ミレニアルズと呼ぶそうです。「さとり世代」とは対照的に、消費意欲が旺盛で活動的(アクティブ)なのです。そのおおまかなイメージは「東京の大企業に勤める20代で、年収の中心帯は600万円から800万円」といったところです。
お金の使い方
アクティブ・ミレニアルズ16人のうち、喫煙者は13人(女性含む)もいました。喫煙者だけでなく、若者の酒離れが進んでいると言われるなか、飲酒率も総じて高い傾向にあります。また、アクティブ・ミレニアルズは「外国製の高級SUVでアウトドア目的の遠出をする」という志向が特徴的です。年収が比較的高い若者では「賢実」な消費態度が強い一方で、こだわりのあるものにはお金を使う、ラグジュアリー志向なのです。
そんな若者の中には、夫婦ともに年収700万円超稼ぐ「パワーカップル」という人たちもいます。「パワーカップル」という言葉は住宅・不動産をはじめとした高額消費市場で使われることが多く、購買力がある共働き夫婦という意味で用いられています。時短を求めるパワーカップルは家事代行で家事を「外注」しています。ルンバ、食洗機、洗濯乾燥機などの「時短」家電も多く使っているようです。自動掃除ロボット(ルンバなど)の保有割合が既婚者平均の2倍にも上るのです。
貯蓄無し
しかしここまで稼ぎまくる一方で、将来を楽観し、貯蓄ゼロというパターンが珍しくないようです。それは独身に限らず、家計管理に対してあまり深刻に考えることができず、なかには「稼いでいる割に貯蓄がない」という家庭もあるほどです。「旅行・宿泊」は一般的な共稼ぎ世帯の年間4万7300円に対し、パワーカップル世帯では年間20万2497円と4倍以上もお金をかけているそうです。ライフスタイルが変わらない間は良いですが、月の支出が多いと老後資金などもその分たくさん準備をする必要があります。
一見、収入が多く羨ましいと思う方が多いかもしれません。しかし、後先考えずあるだけのお金を使ってしまうのはいかがなものでしょうか。お金が多くあるに越したことはないですが、正しい使い方が出来る様になりたいものです。