これが世界一古いクイズです。
さっそく、解いてみましょう。
問題
建物がある。
そこに入るとき、人は目を閉じている。
そこから出るとき、人の目は開いている。
この建物とは何だろうか?
問題の背景
さて、この「世界最古のクイズ」は紀元前18世紀に考案されたものです。
今から3700年くらい前です。
1960年。
E.I.ゴードンという学者が、古代シュメール楔形文字を解読して『25のクイズ』という本を出版しました。
シュメールとは、世界最古の文明である古代メソポタミアの最南端に位置する地域で、人類最古の文明のひとつと考えられています。
ちなみに楔形文字はシュメール人が発明したもので、世界最古の記録文字です。
上記のクイズはまさに3700年前の、人間が記録というものを始めた時から存在するものなんです。
元々はもっと長い問題文なのですが、簡略化されたこの文章の方が有名になっています。
クイズというよりは「なぞなぞ」に近いので、頭を柔らかくして考えてみてください。
少し下にスクロールすると答えがあります。
正解
学校
解説
学校に入る前、人は目を閉じている。
「何も見えていない」「何も分からない」状態。
学校から出ると、人は目を開けている。
「ものの見方が分かった」「見えるものが増えた」状態。
知識はチカラ。
学ぶことは強くなること。
知ることは世界を広げること。
というわけで正解は学校です。
その時代にも学校があったことに驚きです。
このクイズは大人が解くと「なるほど!」となる問題ですね。
長文バージョン
このクイズはE.I.ゴードンによって翻訳されたもので、本来は下記のように長い問題文となっています。
その建物は空に近い場所にある
その建物は秘密の箱のように、ベールで覆い隠されている
その建物はクオリティー高くつくられている
誰かがそこに入る時、その目は閉じている
だがそこから出る時、その目は開いている
「学校」というこの解答は、なんだかロマンチックですよね。
この「世界最古のクイズ」は、遠い昔の人たちの生活を私たちに伝えてくれています。
「学んで知識を獲得していくことが、自分の世界を広げる何よりも重要なことだ」
これが3700年前のシュメール人がこのクイズで伝えたかったことでしょうか。
長い年月が経った今でも、学ぶことの重要性は変わりません。
きっとこれからも。
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