猫好きな人間にも色々タイプがあって、血統書付きの猫や決まった種類の猫が好きな人も多いですが、その逆で、雑種の猫が好きな人も沢山いますよね。かく言う私も後者なのですが、雑種好きの理由の一つにその模様の多様さってのも少なからずあったりします。茶トラ、キジトラ、ハチワレ、三毛、サビ…顔や身体の一部に面白い模様のある個性的な猫も沢山います。でもちょっと思い出してみて下さい。足先の白い猫はいてもその逆、足先だけ黒い白猫は見た事ありますか?ありませんよね?何故なんでしょう。
巷で囁かれている説は本当なのか
写真:アイリスペットどっとコム
写真:Twitter
足先だけ白い猫を靴下猫とかソックス猫なんて言いますが、ソックス猫がソックス猫に何故なったのか、その理由まで知っている人はあまりいなかったりします。ソックス猫を飼っている飼い主だって知らない人は多いと思います。
たとえその理由を知っているなんて人がいたとしてもほとんどの場合は、猫の色は背中から下の方へとインクやソースを垂らすようについてゆくからだという、いわゆる「猫柄ソース説」を信じてたりするんですね。
でもちょっと待って。そんな重力任せで途中でソース尽きちゃったから足先には色つかなかったよゴメンね。なんて冗談みたいな説が果たして本当なんだろうか?もう少し科学的に納得出来るような理由が実はあるんじゃないでしょうか。
そう思って私なりに色々調べてみたんですが、探しても探してもなかなか根拠のしっかりした科学的な、猫好き達の誰もが「へえ、なるほどそういう仕組みだったのか」と膝を叩くような説明にたどり着く事が出来ません。
「じゃあもういいや。猫柄ソース説信じる事にしよう」と、なかば諦めて「猫柄ソース説」の軍門に下る覚悟を決めた時、やっと科学的に靴下猫のソックスが白い理由を説明出来そうな資料を発見する事が出来たのでした。
やれやれ、危なかった。危うく「猫柄ソース説」について解説してしまうところでした。
靴下猫の靴下が白いワケ
写真:にゃんたんといっしょ
さて、猫の柄といいますと少し語弊があるかもしれませんから正確にいうと柄=毛の色=被毛の事です。皮膚の色じゃありません。
この被毛、遺伝子といくつかの要因によって大きく
「ベースカラー」
写真:猫壱
「トータスシェル」
写真:ねこちゃんホンポ
「タビー」
写真:猫話~ねこばな
「カラーポイント」
写真:初めての猫生活
「ホワイトスポット」
写真:保護猫モモ&ナナのブログ!
「ティッピング」
写真:子猫のへや
と色だけでも6つに分けられ、
例えばベースカラーは更に
「ホワイト系」
写真:子猫のへや
「ブラック系」
写真:にゃんたんといっしょ
「チョコレート系」
写真:ネコワラ!
「シナモン系」
写真:ネコジルシ
「レッド系」
写真:ねこちゃんホンポ
更に更にホワイト系でしたら
「優性ホワイト」
写真:The どんぢゃかチ~ム
「劣性ホワイト」
写真:favim.com
ブラック系は「ブラック」「ブルー」「ブルーキャラメル」
写真:子猫のへや
とか、事細かく分類されています。
その他に長さや毛質なんかも関係してきます。その中で靴下猫はというと「ホワイトスポット」の数ある愛称の中の「ミトン」というものがそれに該当するんですね。
ではホワイトスポットが何故ホワイトスポットなのか?については、「メラニン形成芽細胞移動説」(前述のソース説の元?)とか「アポトーシス説」なんてのがあるのですが、実際のところはまだはっきりとは分かっていないのだそうです。残念。
ただ、スコットランド・エジンバラ大学とバース大学の共同チーム行った調査で、
写真:THE RYUGAKU
写真:SI-UK
胚の発達初期においてメラニン芽細胞の移動は正常だけれども、その後の分裂増殖がKit遺伝子によって抑制されることにより、被毛のパターンが決定づけられることを発見、その結果としてまだら模様が生じるというのが最新の学説なのだそうです。
まとめ
写真:nekobachan.com
なんだか分かったような、かえって分からなくなっちゃったような感じではありますが、科学者が発見した最新の学説を個人的には信じて見る事にします。でも、もしかしたら近い将来に全く違った学説が生み出される事だってあるかもしれませんし、「学説」と「説」である以上、もしかしたらソース説だって正解の可能性を秘めているわけです。あなたはどの説を信じます?あ、いっその事、新説を提唱してみます?「猫自身が産まれてくる前にカタログを見て決めている説」とか。