ホテルアイビスは2013年12月31日をもって閉館したホテルです。ホテルアイビスは、1976年9月に開業したホテルで、六本木7丁目のアイビス共同ビルの5~13階に位置しているホテルです。客室数も182室と非常に多くスイートルームも1室備えており、芸能人御用達のホテルとして活用されていました。ホテルが少ない六本木界隈では非常に重宝されるホテルでしたが、なぜホテルアイビスは閉館したのでしょうか?その謎に迫ります。
ホテルアイビスってどんなホテル?
ホテルアイビスは、六本木交差点(地下鉄六本木駅)からすぐの場所にあり、外苑東通りを北へ100mという立地の良さに加えて、一流の高級ホテルではないため気軽に利用できるホテルとして長年愛されてきました。
ホテルアイビスがあったアイビス共同ビルはヨーロッパ調のデザインが採用されており、「レンガと花と緑」をコンセプトに1976年9月4日に開業されました。
共同施設として1F部分にはカフェレストラン
3・4Fにはカラオケルーム、個室レストラン
4Fにはアイビスホールと呼ばれた会議室などがありました。
ホテルアイビスは吉本興業と法人契約を結んでいたことから多くの吉本芸人さんが贔屓にしているホテルであり、テレビ番組でも「ホテルアイビス芸人」として取り上げられたほどです。
テレビ局にも近い立地にあったことから、多くの芸能人の方が利用しているホテルとされてきました。
ホテルアイビスが2013年12月31日に閉館した後、
その跡地には2017年3月30日に阪急阪神ホテルズが運営する「レム六本木」が開業されています。
開業してから41年という年月が経過していたため、ホテルの老朽化による建て替えと六本木周辺の再開発の波に押され惜しまれながらも2013年に閉館しましたが、ビルが建て替えられ後、ホテルとして再び営業されています。
ホテルアイビスはなぜ閉館した?
ホテルアイビスが閉館した主な理由は施設老朽化と六本木周辺の再開発に関係しています。
開業して41年の月日が流れていたことから設備も古くなってしまっていました。ホテルそのものは、金子鶴一氏が代表となり、金子済永氏が副代表となった際に、大規模なリノベーションが適宜行われ、この時期にアイビス共同ビルは最盛期を迎えました。
非常に人気のあるホテルであったものの、不動産ファンドを運営するケネディクス株式会社へ2013年5月にアイビス共同ビルが売却されたことにより閉館が決定されることになりました。
ケネディクスがアイビス共同ビルを購入した理由は、将来的に再開発やファンド組成を視野に入れてのことであったことから、結果的に六本木周辺の再開発と重なってビルそのものも解体されることとなりました。実際、ホテル前の歩道は大変に狭く、外苑東通りの拡幅工事を行うことも考慮して解体されたと言われています。
2014年1月10日には、アイビス共同ビル1Fにあった管理本部室前のロビーで株式会社ケネディクスへ一部を除く全館の鍵が引き渡され、アイビス共同ビルの解体工事が行われるに至りました。
その後、ホテルアイビスがあった跡地には、2017年3月30日に「レム六本木」ができ、同日開業されて現在に至っています。
まとめ
ホテルアイビスは六本木にあるホテルとして非常に人気を博していました。開業してから41年という期間を経ており老朽化も進んでいたことから、ホテルが入っていたビルも解体されることになりました。不動産ファンドを運営するケネディクス株式会社へビルそのものが売却されたことによって閉館が決定されました。ケネディクス株式会社は再開発やファンド組成を視野に入れたものであったことから、結果として六本木周辺の再開発の時期と重なり、ホテルが入っていたビルそのものも解体されることとなりました。