ふくらはぎがだるいと感じたことのある人は多いでしょう。立っているだけで疲れてしまい、歩くのも、家事をするのも億劫になってしまいます。ふくらはぎがだるいと感じる理由にはいくつかあります。多くの場合、疲れや冷えといった日常生活によるものですが、中には病気が隠れていることもあるので注意しましょう。
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まず、ふくらはぎの疲れですが、立ち仕事を長時間していたり、パソコンなどのデスクワークが続いている場合に起こります。もちろん、ウォーキングやスポーツをした場合も疲労を感じるでしょう。いつも以上に筋肉を使ってしまうと、疲労がたまり、筋肉が縮んだ状態になってしまいます。縮むことで、ふくらはぎの血管やリンパ管を圧迫してしまい、血液の流れが悪くなります。血流が悪くなると、だるさとして感じるようになります。
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そもそも、血液の流れは、心臓からポンプのように送られてきます。けれども、下半身というのは重力によって血液がたまりやすく、心臓に押し返さなければいけません。ふくらはぎは第二の心臓と呼ばれるように、筋肉を使うことでたまった血液を心臓に戻しています。疲労によって、足のポンプ機能が低下してしまうことでも、だるいという感覚につながるでしょう。
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また、冷えもだるさの原因になります。夏は暑いからと言って、冷房をつけたまま寝たり、足を出したまま過ごしている人が多いです。朝にふくらはぎのだるさを感じる場合は、寝ている間の冷えが原因であると考えられます。ずっと冷えた部屋や、野外にいると自分で思っている以上に体は冷えてしまいます。すると、疲労と同じように筋肉が縮んで血流が悪くなってしまいます。
そして、姿勢の悪さも原因のひとつです。最近はスマートフォンの普及により、猫背で脚を組んだままという姿勢を長時間続けている人が増えています。姿勢の悪さは血流の悪さにつながります。これら3つの理由は、どれも日常生活を変えるだけで、改善することができます。男性よりも、女性の方がふくらはぎのだるさを感じる傾向にありますが、これは生まれつきの筋肉量の違いによるものです。
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病気が原因でふくらはぎがだるいと感じることもあります。下肢静脈瘤は足の血管がコブのように膨らんでしまう病気です。皮膚までボコボコしてしまうことや、痛み、むくみ、かゆみなどを引き起こしてしまうので、不快な症状として感じられます。年齢を重ねれば重ねるほど増える病気で、男性よりも女性に多いという特徴があります。命に関わる危険性はありませんが、日常生活の中で困ることもあるので注意しましょう。
間欠性跛行も足に関わる病気です。しばらく歩くと、痛みやしびれを感じて連続での運動や歩行が困難になります。むくみや冷えも引き起こしやすく、ふくらはぎがだるい原因にもなります。休むと症状が改善しますが、また歩き続けると痛みが出るというのを繰り返します。
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足以外にもふくらはぎのだるさを感じる病気があります。それは、肝臓に関する病気です。肝臓というのは、症状がひどくなっても痛みを感じにくいという特徴があります。けれども、症状が悪化してくると、ふくらはぎのだるさや、右側の背中に痛みを感じることがあります。このような症状があった場合は、すぐに病院を受診するようにしましょう。
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ふくらはぎのだるい理由は、日常生活によるものと、病気によるもののふたつに分けることができます。足をあたため、マッサージをすると良くなるようであれば、日常生活に原因がある可能性が高いです。しかし、症状が長期間続く場合は、病院に行って状態を確認してもらいましょう。思わぬ病気が隠れていることもあります。自分で冷えが原因だと自己判断することなく、医師の診断を受けることが大切です。