人間が住みやすい環境にする行為として挙げられるのは森林の伐採と川の埋め立てそして土道の舗装です。これらの活動を絶え間なく行うことによって生活域を広げてきたのですが、しかしこれらの行為は決して善とは言えないものです。なぜなら森林や川そして土というのは、人間以外の生き物にとっては住処だからです。森林や川そして道の舗装は本来あった形から変化させるものなので、これらの行為というのは元々そこにいた動物や昆虫の住処を奪うことだからです。住処を奪われた動物や昆虫は、猿や猪そしてスズメバチのように人間社会に入り込んで生きていける種族もいます。
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しかし大半は住処を奪われた生き物は数を減らすか絶滅寸前にまで追い込まれる状態になってしまいます。その人間の生息域を広げるために行われた行為で、昔からいた生き物が数を減らしていますがその代表格といえるのが地蜘蛛なのです。蜘蛛事態は草木や軒先などにたくさんいますが、それらは蜘蛛は草木に自身で作り出した糸を網状に編み込んで巣を作り獲物を待つか卵を産んで繁殖をします。それ以外ではハエ取りグモのように自身で糸を張らずに地上を這えながら移動し、高いところに移動する時だけ糸を使うという種類もいます。一般的に知られる蜘蛛の生態というのはこのような形ですが、地蜘蛛の変わった特徴というのはこの2種類の雲のちょうど中間のような行動を起こすのです。地蜘蛛はハエ取り蜘蛛と同じく地面を歩いていき、軒先の壁の下のやわらかい土や道路のやわらかい土のポイントを選びます。 jp
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そしてやわらかく湿っており、さらに周りを見ると草が生い茂っていて餌となる昆虫がいるポイントにたどり着くと地蜘蛛とあるように穴を掘るのです。そして穴を掘ったら蓋を作った上に、その周辺に落ち葉を持ってくるとともにその下に自身で出した糸を蓋と周辺の土に張り巡らせます。そして糸を張り巡らせたあとは自身は蓋の下にある巣に待機し、その上に蟻やダンゴムシ類そして芋虫など地蜘蛛と同じく地面を移動する昆虫を待ちます。そして地面を移動する昆虫が張り巡らせた糸の上を歩いたら、その糸から伝わる振動を探知し距離を把握するのです。 livedoor. jp
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そして限りなく近くにいるとわかったら、タイミングよく蓋を飛び出して昆虫にかみつき巣の中に運び入れます。地蜘蛛はクモ類の中でも強靭なあごをもっており、一度かみついたら大半の昆虫は身動きができず巣の中に運ばれてしまいます。そして巣の中に運ばれたら探知するための糸ではなく粘着性の糸を出して獲物を固定し、その後強靭なあごから出される消化液を獲物の体に注入し溶かした液を飲んで捕食します。そして空っぽになった獲物の体は、その後蓋の外に捨てるか大きすぎる場合は巣の下のごみ箱にしている空間に捨てて巣をきれいな状態を保ちます。 net
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そして繁殖期になると、今度はその巣の中で雄が雌と交尾をして卵を産み育てます。そして羽化した子蜘蛛たちはある程度育つまで親元の巣の中におり、その後に何度も脱皮を繰り返して大きくなったら親蜘蛛と同じく巣を飛び出して四方に歩いていき生息域を作るための旅をします。このようにハエ取りグモとジョロウ蜘蛛の中間を合わせたような面白い生態を持つ地蜘蛛は、日本の在来種として全国各地の土の場所に大量にいたのです。 me
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しかし近年では地蜘蛛の存在は数少ない場所でしか見られない生き物になってしまったのです。なぜなら地蜘蛛はやわらかい土を好んで穴を掘る生き物なので、そのポイントがなくなると巣を作れなくなりそのほかの生き物の餌食になってしまいます。この状態を作ってしまったのも人間の生活環境を広げるために行った土の埋め立てが原因です。近年では生態系の保存の観点から、地蜘蛛が生息できる場所を作るための活動が行われるようになり徐々にではありますが数を増えつつあります。 com