幽遊白書やレベルEはなおのこと、週刊少年ジャンプでハンターハンターの連載を続けている富樫先生ですが、2010年代半ばになってから長期的な休載を挟むようになっています。読者もはじめはいつ再開するのかとやきもきしていましたが、近頃は休載への耐性と寛容性が現れ始め、連載してくれていること、それだけで良いという温かい見方が増えるようになってきています。そんな中今もハンターハンターの作者、富樫先生は物語の構想を練っている最中だと予想されますが、今何をしているのでしょうか?
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◼︎ゲームをやり込んでいる?
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物語の続きが思いつかない時、エンジンが掛からない時、描くために必要な作家としての情熱とも言うべき燃料をチャージしたい時は、下手に進めようとせず敢えて好きな事をして時が満ちるのを待つという戦法があります。それが富樫先生の場合はゲームにひた没頭するということでエネルギーの充填をしているようで、休載を始めた当初は有名なオンラインゲームのハイレベルプレイヤーとして活躍していたり、名作と呼ばれる最新のゲームを遊んでインスパイアを得ているのではという憶測が飛び交っています。
富樫先生の漫画の描き方には特徴があり、他のメディアや漫画や映画などのキャラクター、物語性を消化した上で、それを洗練したり他の概念と組み合わせて新しい魅力的な技名や人物像を作り上げるというものです。これは他の作家先生達も無意識的に行っていることかもしれませんが、以前雑誌のインタビューで映画鑑賞について触れており、「映画のダメな点を洗い出して、そこからヒントを得る」という風なコメントをしていることから、ゲームをやり込み、そこからハンターハンターに活かせる着想を生み出そうとしているのではないでしょうか。漫画を描くことを怠けているのではなく、きちんと筋道を立てつつ面白い漫画を描くために敢えてゲームをしている、エネルギーを補給している最中であるとも言えそうです。point 596 | 1
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◼︎新しい連載のアイデアを練っている?腰痛休養中であるとも
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また別の対談特集では、新しい連載の構想を練っているとの発言もあります。休載中はハンターハンターの続きの他に、新しい物語に浮気している、そこに時間を取られているのではないかとの指摘もあります。しかし、新しい連載の目処を付けていく工程がハンターハンターの続きに活かされているという見方もできますし、それだけ創作意欲は衰えていない裏付けでもあります。ちなみに次回作(予定)とされている漫画のテーマの一つはカードバトルだと作者本人から打ち明けられており、グリードアイランド編での凝ったカードの意匠のことを考えれば、面白そうですし、ちょっとそのあらましを見せてほしくなりますね。
さて、次回作(予定)の構想以外にも原因と考えられる要因があります。富樫先生は休載を挟みながらの連載中、巻末の一言コメントの欄で何度も腰痛を訴えており、腰痛がしんどいために休載をしているとの見方もあり、現在療養中だから仕方ない、見守って待とうという見方もあります。腰痛がどの程度のものなのかは作者しかあずかり知らぬところですが、整体などに定期的に通って日々治療に励んでいるのでしょう。ハンターハンターを楽しみにしている読者にとっては、連載が始まれば食い入るように漫画を読んでいきますが、身体を労わってしばらくは休んでいて欲しい、という気持ちで静観するのも良いのではないでしょうか。しかし、そう思わせることが富樫先生の策略であるとするならば、敢えて休んでいる作者へのメッセージは仕事しろ、が一番マッチングしているとも言えますね。point 666 | 1
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◼︎まとめ
ハンターハンター休載はネタ切れにあるとも噂されていることも考えれば、ゲーム、映画や新しい作品のことに没頭してエネルギーを補給したり新しい着想を得たり、ということも十分考えられます。長編漫画の連載はなかなか終わりまで届かずに休載が続いている作者先生もおられますが、ハンターハンターが好きな読者にとっては休載をいくら挟んでもいいから、最後まで描ききってほしいと願っているとの声もあるでしょう。そんな期待のエールが届いて、少しでも作者先生の力になれば良いなと思っています。point 308 | 1