約6カ月後に迫った北京冬季五輪に向けてのボイコット運動が米国や欧州で急速に拡大しているようです。
来年2月4~20日に開催される予定の北京冬季五輪。北京は夏冬両方の五輪を開催する世界初の都市になることから、中国では国の誇りとなる一大イベントと捉えられています。
しかし今、中国政府による新疆(しんきょう)ウイグル自治区での人権侵害疑惑が浮上しており、欧米各国の間で大会ボイコットの可能性が出ているようです。
超党派の全会一致で採択された決議は、「大量虐殺の犯罪で非難されている国で五輪は開催されるべきではない」と指摘。新疆ウイグル自治区のウイグル族などへの「虐殺」が終わらなければ、開・閉会式などに王室関係者や閣僚らを派遣しないよう政府に促しました。
さらに、大会の準備は新型コロナウイルス禍が深刻化し、中国政府が感染拡大初期の対応を誤ったとの疑念が残る中で行われるため、「本当に開催できるのか?」と疑問の声があがっているようです。
また、米国のスポーツ専門放送局「ESPN」は、米国内で北京五輪ボイコットへ向けた〝包囲網〟ができつつある現状を特集し「最近の公聴会で下院議員が、五輪の上位5社のスポンサーの代表に、中国の状況について圧力をかけた」と報道。クリス・スミス議員は「私たちは皆で『五輪の開催地を動かしなさい』と言った」と、スポンサーに向けて北京五輪の開催を阻止するよう突きつけました。
東京五輪は新型コロナ禍で世間から反対の声が多くあがる中、強行突破していましたが、北京五輪も同じ形での開催になるかもしれませんね。