大相撲初場所千秋楽(26日・両国国技館)、4場所ぶりに幕内へ復帰した西前頭17枚目の徳勝龍(33)=木瀬=が初優勝を飾りました。
重圧のかかる一番で
前日の14日目に1敗同士の対戦で西前頭4枚目の正代(28)=時津風=を突き落として単独トップ。その正代がこの日、西前頭2枚目の御嶽海(27)=出羽海=を押し出し、2敗を死守しました。
徳勝龍は千秋楽の結びの一番となる大関貴景勝戦で勝てば優勝、負ければ正代との決定戦。そんな重圧のかかる一番で、貴景勝を撃破し、幕尻力士では20年ぶり、奈良県出身力士では 98年ぶり、木瀬部屋の力士では初の優勝となりました。
史上3位の高齢初優勝で 「史上最大の下剋上」が完結?
幕尻優勝は2000年春場所、東前頭14枚目の貴闘力が13勝2敗で賜杯を手にした例があるだけだそうです。ただ、この場所の番付では西前頭14枚目に若の里がいたため、貴闘力は幕内最下位の番付ではなかったようです。まさに徳勝龍による「史上最大の下剋上」が完結したことになります。
徳勝龍は初土俵から12年で 33歳5カ月。年6場所制となった 1958年以降では 旭天鵬の 37歳8カ月、玉鷲の 34歳2カ月に次ぐ 史上3位の高齢初優勝にもなりました。
恩師が一緒に戦ってくれた気が…
勝ち名乗りを受けた際は大粒の涙を流した徳勝龍は、優勝インタビューでも「自分なんかが優勝していいんでしょうか?」とまずは爆笑を誘い、14日目の勝利後についても「意識してなかった…うそです。メチャ意識してました。バリバリ、インタビューの練習をしてました」と 茶目っ気たっぷりに振り返りました。
その一方で、母校の近大相撲部で監督を務めた恩師の伊東勝人さんが場所中に急逝したことを 振られると…
「一緒に戦ってくれた気がします。弱気になるたびに監督の顔が浮かびました」と 泣きじゃくった姿が 印象的でした。
感動をありがとう!
徳勝龍の優勝の記事には、多くのコメントが寄せられました…
《大関を圧倒していました。素晴らしい相撲でした。おめでとうございます》
《徳勝龍、優勝おめでとうございます。すごい良い相撲だった。
そして苦労人の涙に感動しました。感動をありがとうございます》
《最後すごくいい相撲で優勝しましたね。先日亡くなった伊藤先生にいい報告ができてよかった。天国で喜んでいますよ。おめでとう️》
優勝インタビューを見ながら、恩師とのエピソードなどにも感動をされた方も多かったことと思われます。徳勝龍の今後の益々の活躍が期待されます!