4月9日未明の島根県西部地方を震源とする地震
4月9日午前1時32分ごろ、島根県西部を震源とする最大震度5強の地震がありました。
その後も断続的に揺れが観測されているようです。
この地震で強い揺れが観測されたのは、島根県大田市、出雲市、雲南市、松江市、岡山県倉敷市、鳥取県米子市、広島県三次市、愛媛県今治市などです。
日本国内で震度5強以上の揺れを観測したのは2017年09月08日の秋田県内陸南部M5.point 194 |
3・震度5強(関連記事)以来7ヶ月ぶりで、2018年としては初めて。またM5.point 39 | 5以上の有感地震としては03月25日の八丈島東方沖M6.point 67 | 1・震度3以来15日ぶりで、2018年としては今回が8回目なのです。point 101 | 1
南海トラフの前も・・・
2017年最初に震度5強以上を記録していたのが2017年06月20日の豊後水道M5.point 113 |
0・震度5強であったこと、また2017年8回目のM5.point 27 | 5以上が2017年06月28日の北海道東方沖M5.point 52 | 7・震度3であった点に照らすと、日本国内でもいよいよ、2018年の地震活動が活発化し始めてきた印象を拭えないですよね。point 111 | 1
次に島根県西部における有感地震としての今回の地震の位置付けについて見てみましょう。
まず島根県西部で有感地震が観測されたのは2018年01月07日のM2.9・震度1以来3ヶ月ぶりのことで、島根県西部では2017年と2016年にそれぞれ2回、2015年には3回と有感地震がそれほど多くない震源であることから、比較的珍しい場所で強い地震が起きたと言っていいようです。
今回の震源付近では過去にM5.2やM5.6といった比較的強い地震を引き起こした事例もあるのですが、目立った活断層も確認されていないことから、南海トラフ巨大地震前に西日本で増加すると言われている内陸地震の一環であった可能性が高そうです。
やはり気になるのは南海トラフ巨大地震との関連だ。というのも島根県西部では1944年12月07日の昭和東南海地震(M7.9)の直前期にも地震活動を活発化させていたからです。
島根県西部でM5を超える地震は今回を除き6回。
そのうち3回が昭和東南海地震の直前期に起きていた、と聞けば今回のM5.8が次の南海トラフ巨大地震前の動きである恐れは十分にあると言えます。
1943年08月08日 M5.2 震度3 島根県西部
1943年08月09日 M5.0 震度3 島根県西部
1944年08月03日 M5.1 震度3 島根県西部
動物たちの異変も!?
今回の地震との関連は不明ですが最近、日本海側で魚に関する話題が相次いでいた点が挙げられています。
直近では03月16日に鳥取県で巨大深海魚「オオクチイシナギ」が水揚げされたと報じられていた他、02月にも地震の発生と関わりがあるとされるイワシの豊漁が京都府の日本海沿岸で30年ぶりとして伝えられていました。
2月には他にも兵庫県豊岡市でミンククジラや深海魚のホテイウオ、1月にも京都の若狭湾でリュウグウノツカイ、山口県周南市でザトウクジラなど日本海側では深海魚やクジラの話題が立て続けに報道されていました。
更に強い地震が!?
04月09日の01:32に発生した島根県西部M5.8・震度5強以降、現地では余震が続いているのですが、気になるのは01:56のM4.7・震度4や02:10のM4.8・震度4のように本震と比較的近い規模の地震もすでに複数回起きていること。
2016年の熊本地震の際には、前震であった04月14日のM6.5・震度7以後、M5.7・震度5弱やM6.4・震度6強を経て本震であった04月16日のM7.3・震度7が発生していたという経緯に照らしても、島根県西部付近で今後M5を超える地震が起きるようであれば、更に強い地震への備えを強めておくべきです。島根県では1872年03月14日にはM7.1の浜田地震が発生していた事例も実際に存在しています。
まとめ
大きな地震が起きないように、祈るばかりです・・。