上戸彩斎藤工ドラマは、内容がドロドロしていて不倫という本当はしてはいけないことを描いているのにも関わらず、視聴率が高く映画化もされた人気作品です。なぜ上戸彩斎藤工ドラマはタブーを扱った内容なのにこんなにも世間からうけいれられ、人の心をつかんでいるのでしょうか。そこには登場人物一人一人の心の描写が丁寧で、見ている側が共感できる点が多いからと考えられます。
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通常不倫のドラマというと、ちょっとした心の隙があるときに外見の良い不倫相手があらわれて恋に落ちるといったものでドキドキ感や背徳感をあおるような内容ですが、昼顔の場合には主人公の上戸彩はどこにでもいる普通の主婦でどちらかというと地味なタイプです。又、斎藤工もお世辞にも派手なタイプとは言えず、どちらも一見不倫などしないタイプのいわゆるまじめな社会人です。上戸彩斎藤工ドラマでは、こうしたどこにでもいるありきたりな主人公の設定が一般視聴者からの共感を得ていますし、上戸彩の何の変哲もない日常や心の揺らぎなどは多くの主婦の共感を得やすい設定になっています。上戸彩のように若くてかわいくはなくても、平凡で特技もないパート勤めの主婦ですので多くの女性が自分と重ねやすい設定です。point 407 | 1
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奥様友達の吉瀬美智子はセレブリティの設定で少し共感しにくいかもしれませんが、人気の主婦雑誌からそのまま飛び出してきたようなルックスで良妻賢母として生活しています。完璧に見える彼女は不倫を繰り返しますが、そこに多くの女性が上戸彩とは違った形で自分を投影していると考えられます。可愛い子どもたちに恵まれ高収入の夫と家族で大豪邸に暮らしているものの、夫は自分の事を物のように扱い女としてみてくれない、女性として情熱的に生きたいという感情は多くの女性たちが共感し、又家事や育児を完璧にこなしておしゃれや美容も手を抜かないという点については一種の憧れの存在とも言えます。point 348 | 1
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斎藤工はしがない学校の教師ですが、教師と主婦というどこにでもいる二人が不倫をする設定で、しかも主人公の上戸彩はもともと不倫を毛嫌いしていたはずなのに不倫をしてしまうというところも、自然に恋に落ちて行って止められなくなる心の機微が丁寧に描かれています。
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昼顔ではいくつかの恋愛模様が交差しますが、非常にドロドロした愛憎劇が繰り広げられます。お互いに両想いでもそれが不倫だった場合に配偶者が激しく嫉妬して激昂したり、恋人から無理やり引き離されたりと不倫は結局うまくいかないのだという事を思い知らされるドラマでもあります。勿論道ならぬ恋をしたのであれば、恋人や配偶者と別れてから結婚したり付き合ったりすればよい事ですので、それをする勇気もなく不倫のままで続けるというのはしょせんその程度の関係だったという事なのかもしれません。主婦層に絶大な人気のこのドラマでは、不倫願望や恋愛願望がありつつもやはり家庭をすてられない女性から多大な支持を得ています。point 360 | 1
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このドラマでは登場人物の全てがあまりかっこいいとは言えない設定になっています。お金持ちでも悩みや辛さを抱えていますし、かわいくてそれほどハードに働く必要がない主婦でもイライラしたりどうしようもない気持ちになったりすることがあります。完璧な人などいないし、自分の心に正直に生きる事とはどういうことなのかという事をこのドロドロした人間関係のドラマは教えてくれているのかもしれません。
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不倫は成就しないことが多いといわれますが、昼顔でもやはりうまくいかない展開になってしまいます。こうした展開もどんなに好きでも人を傷つけてまで不倫をしてはいけないという正しい倫理観は日本人の価値観にマッチした内容と言えるでしょう。