3連休初日の2日、台風19号で被害を受けた各地には、多くのボランティアが集まったーー
台風19号で甚大な被害が出た東日本の被災地は11月2日、好天に恵まれ、朝からボランティアが続々と詰めかけました。
久しぶりの週末の晴れ間で、台風19号の被害発生から3週間となったこの日、被災者らと懸命の復旧作業が続きました。
長野市のボランティアセンターには2日の朝から多くの人が集まり、
長蛇の列を作ったボランティアの人たちは受付を済ませた後、マイクロバスで決壊場所近くの地区などに向かいました。
千曲川の堤防決壊で大きな浸水被害を受けた長野市の社会福祉協議会は、
「家の中に入った泥を片付ける作業などには人手が必要だ。受け入れ態勢も整っており、全国から多くのみなさんに来てほしい」
と多くの人に呼び掛けています。
また、この呼びかけに対して市内の住宅でごみの運び出し作業に加わった岐阜市の会社員(53)は、
「軽トラックが足りないと知り、レンタカーを借りてきた。早く作業を進めたい」と話しました。
そして、台風19号の影響で特に被害が大きく、
市街地が浸水した宮城県丸森町では仙台市などからのボランティアバスが朝から次々と到着。
台風被害後最多となる約700人が訪れ、ボランティアらは泥のかき出しなどに追われました。
516世帯が床上浸水した同町では家財搬出などに人手が必要だとしていましたが、人手不足が非常に深刻で、
県や町の社会福祉協議会が2日から仙台駅発着の送迎バスを運行したといいます。
今回の3連休で500人以上のボランティアを受け入れるといい、
仙台市の会社員女性(42)は、「バスが出ると聞いて参加した。早く普通の生活を取り戻すための手助けができたらいい」と意気込みを見せました。
そのほか、岩手県宮古市は県内外から130人以上が集またっといいます。
これまで集まりがよくなかったが、県社協などの呼びかけもあり参加者は増加。
初めて参加した盛岡市加賀野、大学職員男性(38)は、
「今からでもできることがあるのか不安だったが、少しでも力になりたい」と取材で話しました。
住宅など4533棟が浸水被害を受けた福島県いわき市は朝から、災害ごみの集中撤去作戦を開始。
4日までの3日間で消防団、自衛隊員ら延べ1200人にボランティアが加わり、仮置き場に運び出すそうです。
市内では臨時集積所の公園にも遊具が埋もれるほどのごみが持ち込まれ、衛生状態が悪化しつつあり、
清水敏男市長は「集積所を更地に戻し、生活空間から早くごみを取り除きたい」としています。