プロ野球界で投球フォームについての厳しい規制が2005年に入りました。野球の国際化を目指すという方針が打ち出され、二段モーションと呼ばれる投球中に1度静止する投球フォームが規制されました。主にメジャーリーグや世界大会などへの対策として導入された規制ですが、明確な基準やルールがないため、非常に曖昧な規制といえるでしょう。
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野球ファンの間でもどうなったらボークとして扱われるのかと疑問に思うという意見が多かったと思います。そんな曖昧な規制に振り回されたプロのピッチャーがたくさんいます。当時の横浜ベイスターズの三浦大輔投手や楽天ゴールデンイーグルスの岩隈久志投手などが二段モーションでの投球をしていたため、投球フォームの変更を余儀なくされました。
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三浦大輔投手も岩隈久志投手もチームのエースとして活躍していましたが、規制により投球フォームを変更した2006年度のシーズンは成績を大きく低迷させています。このように曖昧な規制ながらプロ野球界に与えた影響は非常に大きく廃止すべきという意見も多かったのも事実です。2017年現在でも二段モーションでの投球は禁止されています。2017年では西武ライオンズの菊池雄星投手の投球フォームが二段モーションに該当していると指摘され実際に審判から違反投球宣告を受けました。この宣告を受けて菊池雄星投手は審判に対してどの部分が違反とされたのか聞いたところ審判からの回答は「答えられない。どこが悪いとは言えない」とのことでした。このことから二段モーションの定義はルールを熟知しているであろう審判内でも明確な基準がないことが想像できます。では実際に二段モーションの規制が世界大会やメジャーリーグでのプレーに対して貢献したのかを考察しましょう。
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二段モーションが規制されてから2009年にWBCが開催されています。選抜メンバーの中にもともと二段モーションで投球していた選手は阪神タイガースの藤川球児投手と楽天ゴールデンイーグルスの岩隈久志投手が該当しています。両者ともWBCの大会で活躍しており、成績も立派なものでした。この事実から二段フォームの規制は国際大会に対して有効な規制だったと考えることが出来るかもしれません。しかし一部からは、国際ルールでは二段モーションの規制は存在しないという意見が多く、全く意味のない規制だとも言われていました。では実際に2012年からメジャーリーグで活躍している岩隈久志投手のメジャーリーグでのピッチングについて考察してみましょう。岩隈投手は前述したとおり2006年度から投球フォームを変更し二段モーションでの投球を完全に廃止しています。
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そのため明確なことはわかりません岩隈投手がメジャーリーグでの成績を見る限り、二段モーションでの投球をやめてからメジャーリーグに挑戦するまでの6年間を新しい投球フォームでピッチングしてきたことは意味のあることだっとように思えます。二段モーションの投球フォームのままメジャーリーグに挑戦した場合、推測にはなりますが審判から注意を受けていたと思います。メジャーリーグには独特の投球フォームのピッチャーこそ多いですが、岩隈投手の二段モーション投球ほど明確に静止するピッチャーがいないためです。
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実際2017年に西武ライオンズの菊池雄星投手の投球フォームが二段モーションだと指摘された際にメージャーリーグからのスカウト陣からは喜びの声が出ていたそうです。近いうちにメジャーリーグ挑戦するであろう菊池雄星投手の投球フォームを現段階で修正されることについて歓迎しているからです。ここまで紹介したように二段モーションの定義は非常に曖昧で疑わしいものですが、国際大会やメジャーリーグで違反投球を宣告されるリスクを考えると規制は無駄ではなかったといえるでしょう。