国賓として日本を訪問中のドナルド・トランプ米大統領は26日、東京都内の米大使公邸で開かれた会合に出席し、米国と日本の貿易を「もう少し公平」にしたいと述べました。その日米の貿易交渉の内容を巡って俳優でタレントとして活躍している坂上忍さん(51)の「アメリカの舎弟」発言がネットで物議を醸しています。
27日のトークバラエティ『バイキング』(フジテレビ系)では、ドナルド・トランプ米大統領の4日間の来日の模様を特集しました。今回のトランプ大統領の来日は「令和初の国賓」としてのもの。翌日は千葉県茂原市のゴルフ場で安倍晋三首相、プロゴルファー・青木功氏とゴルフを楽しみ、その後は大相撲夏場所の千秋楽が行われた東京・両国国技館に移動するという安倍首相の”おもてなし”の内容が紹介されています。
また、現在、日米が貿易交渉を進めている最中ではありますが、トランプ氏は日本到着早々、日本を代表する企業のトップらを前に、貿易不均衡に厳しい姿勢を示しています。
トランプ大統領は「日本は長年有利な立場に立ってきたが、それはOKだ。だからこそあなたたちは私たちのことがすごく好きだったのだろう」とした上で、日米が貿易協定を結べば状況は「もう少し公平」になるだろうと主張しています。
トランプ大統領の”もう少し公平に”という具体的な内容としては、日本側に自国から輸出する牛肉など農産物の関税撤廃を要求しているほか、日本から自国に輸入される自動車やその部品には25%の追加関税を検討していると明かしています。しかし、26日のTwitterではトランプ大統領は「貿易交渉は参議院選挙後まで待つ」とツイート。
これを受けて、番組MCの坂上さんは「参院選の後が怖いですよ。選挙の前ってたいがい、うまいことしか言わないわけだから」とトランプ大統領のおきまりのパフォーマンスであると指摘しています。続けて、「参院選が終わって、(農産物の関税が)ドーンって下がったりしたら、えらいことになりますよ」と、日本政府が貿易交渉で不利益を被らないよう危機感を持つべきと主張しました。
番組ゲストの東国原英夫さんも「日本はTPP(環太平洋連携協定)水準でお願いしようとしている。(トランプ大統領は)そんなこと聞かない。それだったらTPPに入ってますよ。二国間で(交渉)するってことは、農産物の関税をタダにしろ、それで自動車は25%(の追加関税を)取るぞと」とトランプ大統領の胸の内を推察し、交渉内容が強気であると強調しています。
すると坂上さんは「そしたら(日本はアメリカの)舎弟だよ?」などアメリカと日本の関係を皮肉るような発言を繰り広げました。
この発言にネット上では「「舎弟」呼ばわり。本当にこいつなんなの?」「教養も品性もない頭で批判しとけば、思うようにお金稼げますか?坂上さん」など坂上を批判する声や、「安倍晋三首相が日本側の主張をどれだけ通せるか?って考察くらいはして欲しい」「アメリカに守ってもらうのが嫌だったら、憲法変えて、自分で自分の国守らなくちゃいけないんだよ」など坂上さんの発言が「的外れ」とする声が多く見られました。