既読スルーは印象が悪い。スマホが普及してすぐ、このイメージが広まりました。
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早い話が、メッセージを読んだにもかかわらず返信しないということです。しかしこの既読スルー、本当に悪いことなのでしょうか。
心象が悪くなる?
メッセージを送信して、それを相手が読んでくれたとわかる既読表示の機能は確かに便利です。そして、返信が必要なメッセージにいつまでたっても返事が来なければ心象は悪くなります。これは理解に苦しくないと思います。しかし問題はこの、返信が必要かどうかの判断なのです。
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日常会話やメールで人と会話をします。ではその会話、いつもどうやって終わっているのでしょうか。話続けているなら別の話題へ移ることでそれまでの話は終わります。ならば、出先で偶々出会って少し話をしたとして。その時はどうな風に会話が終わるのでしょう。話のキリがいいとか、時間が迫っているとか何かしら終了させるきっかけがありますね。
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しかしそうやっていつもいつも綺麗に会話が終わるかと言えばそんなことはありません。なんとなく曖昧になって終わってしまうとか、お互いの話が終わるタイミングが違う、なんていうことはないでしょうか。既読スルーで問題視されるのは、こういった、綺麗に終われなかった場合が多いのです。
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自分の中ではもう会話は終わったから返信しなかった。けれど相手はまだ終わったと思っていないので、メッセージを読んでいるのにスルーされたとなるわけです。あるいは終わり際がいまいちわからなくてダラダラと長引く、もういいだろうと切り上げたら既読スルーと思われたなど。
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要するにお互いがお互いのことを知らないから起こるすれ違いとも言えます。顔を合わせていれば、相手の表情やその場の雰囲気などで察することもできるかもしれません。しかしメッセージやメールといった文面だけで、となると途端にその察するという行為がとても難しく感じる方がいます。決して悪いことではありませんし、絵文字やスタンプの活用もできます。
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空気を読むだとか相手の意図するところを察するのが日本人の美徳とされていることが余計に、相手にどう思われているかとか相手のためにと要らぬ深読みや心配を招いてしまうのかもしれません。いずれにせよ、まずは相手を知ることです。何も根掘り葉掘り相手のプロフィールなどを聞き出す必要はありません。ただ、相手がどんなふうに話す人で、どんなふうに話を聞いてくれる人なのか。それを知るだけでも、不要なすれ違いは無くなるのではないでしょうか。