美人三姉妹が実の父親を殺害
ロシアはモスクワ市内で、まだ10代の三姉妹が実の父親を殺し逮捕されました。警察の調べによると、犯行に及んだ動機は「父親からの虐待に耐えられなくなった」と話しています。一体、どのような経路があったのでしょうか?
虐待を受けてきた日常に終止符を打つ
2018年8月27日、ロシア・モスクワのマンションのエレベータ内で、ミハイル・ハチャトゥリアン(57)の血まみれの遺体が発見されました。遺体には全身に36箇所もの刺し傷・頭部には10回もハンマーで殴った痕があり、犯人の強い殺意がうかがわれました。被害者ハチャトゥリアンは麻薬の密売に関わると噂されるマフィアのボス。マフィアの争いで殺されたと思われましたが、容疑者として逮捕されたのは意外な人物だったのです。
逮捕されたのは、なんとハチャトゥリアンの実の娘たちでした。父親を殺した罪で逮捕されたクリスチーナ(19)、アンゲリーナ(18)、マリア(17)の三姉妹は、取り調べに対し、長年にわたる身体的・精神的・性的な虐待に耐えかね、眠っている父親を襲撃して殺害したと話し、いわば正当防衛であると主張しているといいます。
カメラだらけの家で監視されながらの暮らし
「私たちは父を嫌っていました。父が姿を消し、二度と目の前に現れないことを願っていました」
(長女クリスチーナ)
父親のハチャトゥリアンは家族に暴力を振るう男でした。そのため、妻とは暴力に耐えかねて離婚。姉妹のたった1人の兄も家を飛び出しています。姉妹は家を出た母親や兄と連絡を取ることを禁じられ、カメラだらけの家で監視されながら暮らしていたようです。ハチャトゥリアンが娘たちに暴力を振るう姿は、近隣の人々にも目撃されています。またハチャトゥリアンは、顔など目立つ部分を避け、服で隠れる場所を殴りつけていたといいます。
ドラック・暴力・父親から強姦
三姉妹はしばしば父親の前で裸になり、パレードをするよう強要されていました。さらに、ドラッグを娘たちに飲ませたこともあるそうなのです。また、長女クリスチーナと次女アンゲリーナは過去に父親から強姦されたことがあると主張しており、アンゲリーナは事件の直前の7月21日にも襲われたばかりだったようです。こうした行為は少なくとも4年前には始まっており、精神的な苦痛からクリスチーナは過去に自殺を図ったこともあったようなのでした。
英紙「Daily Star」紙の報道によると、ハチャトゥリアンが娘たちを怒鳴りつけている様子を収めた録音が残っているようです。その録音は、帰ってきた娘に対し「お前らは売春婦だ!」と怒鳴りつけ、「逃げても必ず見つけてやる。そして必ず後悔させてやる」という普通では考えられない内容。「俺はいつかお前らを打ちのめし、殺すだろう。どこかへ行け。俺に罪を犯させるな」このような内容も残っていました。
三姉妹、ついに我慢の限界に・・
事件のあった日。この日も父親のハチャトゥリアンは、娘たちに向かって「殺してやる」と脅していました。ずっと耐えてきた三姉妹でしたが、ついに我慢の限界に達し、3人で協力して父親を殺害するに至ったといいます。
しかし一方では、父親のハチャトゥリアンの友人たちの中には三姉妹の主張を疑う声もありました。「彼は親切で良い人だったし、暴力も振るわなかったし、年頃を迎えた娘たちに厳しかっただけ」とのことでした。「彼は娘たちに多くの幸福をもたらしました。でも、当の彼女たちは眠っている父親を殺しました。そんな娘たちを何と呼んだらいいのでしょうか、私にはわかりません……」とインタビュアーに語った人もいたようでした。実際、三姉妹はいつも流行のファッションに身を包み、最新型のスマートフォンを持っていました。父親のハチャトゥリアンは娘たちのために金を惜しまず、長女には車も買ってやる予定だったといいます。娘たちに午後8時の門限を設定し、男女交際にも厳しかったようですが、娘に殺されるほどの恨みを買うような父親ではなかったとの声があがっています。
まとめ
一体、真実は何なんでしょうか?