友近さんは、鋭い人間観察力を生かした“あるある”的なコントや、美しい歌声、特徴を捉えたものまね、さらに女優として実力ある演技力を発揮するなど唯一無二の“ネタ”を披露し、視聴者を魅了しています。彼女は、どんなことをするのでも共通して「人を楽しませたい」という思いを持ち舞台に立っているといいます。さて、その強い信念はどこから生まれているのでしょうか。
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友近さんは、お笑い芸人になったときから「自分が面白いな」と思ったことを、どれだけの人が共感して笑ってくれるのだろうかということを確かめたいという思いがあったといいます。デビュー当時は、自分が信じる道を突き進むも、なかなか結果がでませんでした。そんな中、最初に目を掛けてくれたのが、先輩のバッファロー吾郎だったといいます。point 216 | 1
友近さんは、「芸人になって舞台に上がったものの、私がやっていることは、なかなか受けなかったんです。でもバッファロー吾郎さんが私の芸を見て声を掛けてくださって、自分の舞台に呼んでくれたんです。そうしたらバッファローさんのお客さんには受けたんです」と話します。
続けて「最初に笑いが取れなかったとき、自分の思いを捨てて本意ではない“笑い”をやっていたら、どうなっていたか。バッファロー吾郎さんのおかげで、そこを捨てずに済んだんです。その時はバッファロー吾郎さんのお客さんですが、いつか私も自分のネタで笑ってくれるお客さんを持ちたいなというモチベーションは原動力になっていました。」
しかし、「もちろん、自分のやりたいと思うネタを貫くことで、揉めたことも損したこともめちゃくちゃありました。でもやりづらいなと思われてもこのネタを続けた方がいいなと思えたのは、やっぱりバッファロー吾郎さんのお客さんが喜んでくれたという体験でした。あれがあったからこそ、きっとわかってくれる人たちはいるんだという気持ちで続けられたんです」と、決して順風満帆に進んでいったわけでもありませんでした。
“笑い”に対する受け取り方は時代と共に変わってきていると実感することがあるといいます。「私個人的には一番は共感が大事かなと思っています。笑いのツボって人それぞれ違うし、どれが正解というのはないと思うのですが、今年のM-1グランプリを見ていても『よくできたネタだな』と感心するし尊敬するのですが、どっか『そうだよね』と共感する部分が少ないのかなと思ったんです。」point 236 | 1
さらに「もったいないな」と思うことも多いといいます。「若手の芸人さんは……若手には限らないかな?最近のスタンスの傾向として『こうした方がいいですかね』『このネタ、発言大丈夫ですかね?』と結構スタッフさんへ質問する芸人さんが多いんですよね。自分が面白いと思ったことをやるのではなく、自分の立ち位置はどうであるべきかなど!乱暴な言い方をすると少し人の顔色を窺いながらバラエティーやネタをやる方が多いように思います。質問すればするほど表現も狭まっていってしまうし、そもそも視聴者や目の前のお客さんを意識した方がいいところを、ちょっと向いてる方向が間違ってるかな?と思ったりもします。なんだかもったいないというか……。」point 312 | 1
時代が変わっていくなか、普遍的なものを若い人にどう伝えるのか難しいですね。
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