3年前、シリアで行方不明になっているフリージャーナリストの安田純平さんと見られる映像が公開されました。
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映像の中、安田さんとみられる男性は銃を持っている2人挟まれていながら日本語で訴えています。
写真:fnn.jp
「わたしの名前はウマルです。韓国人です。きょうの日付は2018年7月25日、とてもひどい環境にいます。今すぐ助けてください」
これに菅官房長官は1日、映像の中の男性は安田さん本人だとしたうえで解放に向けて全力で取り組む考えを示したことが分かりました。
安田さんは2015年6月にトルコからシリアに向かった後に行方不明になり、国際テロ組織アルカイダ系武装組織に拘束されたとみられます。
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7月6日には英語で健康である状態や、家族への言葉を伝える映像が公開されています。「私は純平です。私は元気です。ここでの扱いは良いので、私は元気にしています」(撮影は去年10月)
しかし、今回は一転して強く助けを求めている映像が公開されています。
「名前はウマルです。韓国人です。」というメッセージにはどんな意味があるのでしょうか?
写真:Share News Japan
ネット上ではいろんな意見が飛び交っています。そこで、中東情勢に詳しい日本エネルギー経済研究所中東研究センター研究理事の保坂修司さんの意見を伺いました。
―今回公開された映像にはどんな意味があるのか?
安田さんの映像や写真は、これまで何度も公開されていますので、その一環でしょう。
日本側があまり動かない、動く様子がないので、安田さんを拘束している組織がこういうものを出してきたのだと思います。
―「ウマル」と名乗ったのはなぜ?
もちろん確かなことは分からないんですが、それを聞いたときにパッと思ったのはイスラム教に「改宗したのかな?」ということです。
「ウマル」というのは第二代カリフ(イスラーム国家の指導者)の名前なんです。
ムスリム名は、当人が「私がウマルです」と名乗るケースと、誰かに名前を付けてもらうケースがあります。
安田さんはアラビア語ができて、この地域での経験もずいぶんあるわけですから、自分で名前を選んだ可能性も十分あるし、拘束した組織が名付けた可能性もあると思います。
写真:朝日新聞デジタル
― 韓国人と言っているのはなぜ?
正直いって、これについては全く分からないですね。
―日本語で話しているが、拘束グループは意味が分かっているのか?
いや、分からないと思いますが、グループの中に日本語ができる人がいるのかもしれません。
「拘束している側のいら立ちが感じられる」
―拘束しているグループはなぜこの映像を公開したのか?
安田さんをこれだけ長い間、拘束しているわけですから、拘束すること自体がグループの負担になっている可能性は十分あると思います。
たとえば2016年ぐらいのときは命の危険があるような感じでしたが、その時と今年の7月の映像を比べると状況が少し良くなったのかなとイメージしていました。
それを今回の新しい映像と比較すると、かなり拘束しているグループ側のいら立ちのようなものを感じられるような気がします。
―Twitterなどでは「ウマル」などが暗号になっているという話が出ているが?
当たり前ですけれど、こういう報道はすぐにアラビア語に翻訳されて現地に伝わります。
たとえば「ウマル」という名前や、あるいは韓国人であるという話ももうすでに、アラビア語で出回っています。
だから、わざわざ暗号を言うなど、情報をかく乱するようなことはあまり考えられないでしょう。
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今回の動画に関して保坂さんは、これまでに公開されている安田さんの映像の一環ではあるが、拘束しているグループ側のいら立ちが感じられると伝えました。
写真:NEWSまとめもりー
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