河村たかし・名古屋市長が、15日に市内で開かれる東京パラリンピック聖火行事に河村市長の参加を見送る方向で調整していることがわかりました。東京五輪ソフトボール日本代表後藤希友選手の金メダルをかじり、多くの批判を受けたことが理由としています。
「混乱を招きかねない」とし、当面の間、対外的なイベントなどへの参加も取りやめるとのことです。河村市長の代理を主に副市長3人が担います。
河村氏は10日、取材に応じ、参加見送りに関し「自分の意思ではない。世界中の不自由な人を祝福する意味でも、パラ行事には出席しないといけないと思う」と述べたといいます。
しかし、市幹部によると河村市長から副市長に、代理を任せることへの謝罪があったといい、自分の意志ではないとしつつも受け止めるほかないという状態のようです。すでに7日の「世界コスプレサミット2021」や「名古屋城こども王位戦」など、予定されていたイベントへの参加を取りやめている河村市長。そのほかの公務は河村市長が通常通り行うとのことです。
表敬訪問も当面、相手側が河村市長との面会を望まない限りは副市長が対応します。市によると、通常は相手側の要請で実現するという表敬訪問。東京五輪では金を獲得した野球、銀の女子バスケットボールに名古屋ゆかりの選手がいますが、市幹部の一人は「いま河村市長に会いたがるメダリストはいないだろう」と話します。
河村市長は4日に後藤希友(みう)投手(20)の表敬訪問を受けた際に金メダルをかじったほか、「ええ旦那をもらって」「恋愛禁止かね?」などと発言し、SNS上などで厳しい批判が続いています。翌5日に「宝物を汚してしまい、配慮が足りなかった」と謝罪し、「嫌がらせの認識は全くなかった」「あの時は非常にフレンドリーな感じだった」などと述べています。
市には10日夕までに6961件の苦情のメール、電話などがありました。