今月27日に行われたプロ野球「楽天vsロッテ」戦(楽天生命パーク宮城)で、タレントの鈴木奈々さん(30)が務めた始球式の”パフォーマンス”により試合開始時間が遅れ、スタンドから「早く投げろ!」との非難の声が上がりました。
異様な空気が漂う始球式
“遅延始球式”が問題となったタレント鈴木奈々さんのインスタグラムに、厳しいコメントが続々と書き込まれ炎上状態となっています。
鈴木奈々さんがイメージキャラクターを務める太子食品が「タイシデー」として始球式イベントを行っていたことから、翌日の28日に公式ツイッターで「皆様にご迷惑をお掛けした事、大変申し訳ございませんでした」と謝罪するまでの騒ぎとなりました。
当日は背番号7の「TOHOKU BLUE」の青いユニホーム姿でマウンドに上がると上がった鈴木奈々さん。しかし、打席のロッテ・荻野、先発マスクの楽天・嶋に「待って待って」と連呼しますが、投球動作になかなか移れません。約1分ほどマウンドで「行きます!」と10回以上叫び続けると球場がざわつき始めます。さらに投球モーションを一度やめる演出も加え、後方に待ち構えていたマスコットをずっこけさせるなど客席を笑わせる場面もありましたが….
冷たい雨も降り、試合開始も目前のなか「ボークだぞ」と笑っていたファンも次第にいら立ち始め、「早く投げろ!」と怒号が飛び交いました。マスコットが腕時計をさすポーズで催促し、鈴木はようやく投球することに成功。捕手の手前でバウンドし、「うわー」と悔しそうにその場でうずくまります。その後、異様な空気を察したのか、鈴木は猛ダッシュでベンチへ向かいますが、遅延始球式の影響で試合開始は4分遅れとなってしまいました。
その後、球団を通じて「初めての始球式で緊張してしまいました。力が入りすぎて、ワンバウンドで悔しかったです。リベンジしたいです。(投げられなかったのは)緊張して投げるタイミングを逃してしまいました! 旦那も野球部だったので教えてもらって、キャッチボールをしました。家に帰って愛のキャッチボールをしたいと思います」と反省のコメントを発表しました。
投手の5失点は始球式が原因
ここまで批判が殺到してしまったのは、何が問題だったのでしょうか。真剣勝負に臨もうとする楽天とロッテの選手へ”スポンサー側”と”鈴木奈々さん”の配慮が欠けていたのかもしれません。またファンも雨という悪天候の中プレーボールを待ち構えている状況でした。
鈴木奈々さんにとっては初の大役で、野球は初心者レベルだったため大観衆の前で緊張してしまったことも理解できますが、すでに守備位置に就いていた楽天の選手たち、鈴木奈々さんがまっさらなマウンドに両手と両膝をつく動作も、先発投手に配慮を欠いた行為ととられても仕方がありません。この始球式で、寒い雨の中待たされた楽天先発の美馬が初回2失点、2回までに5失点と荒れたのは決して無関係とは言えないでしょう。
プロ野球の始球式といえばゴールデンボンバーの樽美酒研二やEXILE、GENERATIONSの関口メンディー、稲村亜美らの剛速球が話題となりました。DeNAの試合ではタレント・柳沢慎吾やダチョウ倶楽部が鉄板ネタを織り交ぜた始球式でファンを笑わせてきましたが、どちらも試合開始までに十分な時間を取っていました。
今回、鈴木奈々さんが行った始球式は監督同士がメンバー交換後に行う通例のものです。タレントとして、わずかな出演時間で”仕事”を全うしたかった思いもあったようですが、あくまで主役は選手です。始球式を行う側の最低限の“配慮”を欠いていたことにより、太子食品も「私達スポンサーの準備・説明不足であったと深く反省しております」と謝罪する事態にまで発展してしまったと考えられます。
ネット上では非難殺到
27日、鈴木奈々さんのインスタグラムには、ロングワンピースでほほ笑んでいる写真が投稿されました。当初はファンがコーデを「可愛い」などと褒めるコメントで穏やかな雰囲気でしたが、問題がネットニュースなどで伝わった28日ごろから厳しいコメントが殺到しました。
「あの始球式はひどいです。ふざける場じゃない」「二度と始球式しないで!」との抗議や、選手やファンが雨の中、待たされたことを指摘する意見も集まり、鈴木奈々さんのコメント欄がかなり炎上状態になっています。その反面、ネット上では「少し叩かれすぎなような気も」「そんな目くじら立てて怒るような遅延だったか?」と、批判殺到に同情する意見もみらました。