安倍晋三元首相が銃撃され死亡した事件で、山上徹也容疑者が鑑定留置されている大阪拘置所(大阪市都島区)にはこの半年間、現金や服などの差し入れが続々と届き、現金書留は100万円以上に達しています。
山上容疑者の伯父(77)によると、オンラインで拘置所に差し入れできる専門店のサービスを通じ、山上容疑者あてに服や菓子類が大量に配送されているそうで、拘置所に収容しきれない分は伯父宅へ届けられています。 これまでに届いた現金書留は100万円以上で、大手コーヒーチェーンで使えるプリペイドカードが入っていたこともあります。point 214 | 1
手紙が伯父宅に直接届くケースもあり、「(山上容疑者を)支えてやってください」「絶対に死なないでと伝えてください」という趣旨の文面だったそうです。 また、インターネットの署名サイトでは、山上容疑者の減軽を求める署名活動が続いており、すでに1万を超える署名が集まりました。
コメント欄には「日本を守ってくれた人物」「正義の鉄槌(てっつい)を下した」など、山上容疑者を英雄視するような内容が多数見受けられる。「自分が同じ生い立ちだったとしたら、容疑者は自分だったかもしれません」「むしろ被害者」と、容疑者の生い立ちに同情を寄せるものも並んでいる。 こうした傾向について、東京未来大の出口保行教授(犯罪心理学)は「理由さえ成り立てば犯罪も仕方ないと合理化するのは、非常に危険な考え方だ」と警鐘を鳴らしています。point 271 | 1
またジャーナリストの江川紹子は「オウム事件の時、一部元幹部や教団弁護士などの”おっかけギャル”が現れたことを思い出す。 さらに山上容疑者の場合、旧統一教会が求めた法外な献金によって家庭や人生を崩壊させられた悲劇性や物語性があり、事件によって教団と政治家の関わりや「2世」の苦しみなどがあぶり出された経緯もあり、同情や共感が生まれやすいのだろう。 裁判が始まって報道が増えれば、傍聴に訪れるなど、”支援”の動きはさらに盛り上がりを見せるかもしれない。ただ、同情や共感と、暴力を肯定する「英雄視」は違う。そこは、この現象を報じるメディアやコメントする専門家も、切り分けて伝えてほしい。 一番の問題は、こういう事件が起きるまで、旧統一教会の問題が十分に報じられてこなかったことだ。メディアや私を含めたジャーナリストは、”支援者”の存在を嘆くより、その反省をしなければならない。」と言います。point 448 | 1
またネットのコメント欄には「容疑者の境遇には同情できるし、この事件のおかげで統一教会の被害者救済に動き出したのは良かったのだが、人を殺したらダメだろという気持ちが強い。 しかし、これぐらい大きな事件がなければ統一教会に苦しめられている人は今でも希望が持てないままだろう。 こんな事件がなくても政治家が被害者救済しないといけないのだが、政治家も統一教会の広告塔みたいなことをしていたのが問題だ。」との声もあります。point 260 | 1