こんなの見たことある!?

科学者にとって遺伝子解析の技術的な制度が高まることは、歴史を解明するだけではなく、我々の未来に貢献できる可能性をもたらしてくれるようです。2種のDNAを切断して新たなDNAを作成する遺伝子組み換えや、クローン技術に関して熱を帯びる科学の世界で、数千年前に生存していた生物たちの遺伝的データは超貴重なんです！

アイスマンのエッツィ

イタリア最北の県ボルツァーノで発見されたエッツィと呼ばれるこの男性は、自然にミイラ化した世界最古の人類といわれています。約5300年前に推定45歳で亡くなったエッツィは1991年にハイカーによって発見されました。青銅器時代に暮らし、石器を使っていたとされるがエッツィの遺体と一緒に発見されたのは当時では非常に貴重な精錬された銅の斧だったといいます。point 244 | 1

そして驚くべきは彼の赤血球が現代まで残っていたことでしょう。科学者たちは今日、DNAの技術を駆使して数千年前に生きたエッツィの病歴を見ることができるのです。またエッツィが発見されたボルツァーノには彼の遺伝子を受け継いだ子孫が19人も生存していることがわかっています。point 204 | 1

エッツィはこれまでの調査でも羊の皮で作られた世界最古のコートを所持し、靴を履き、5千年前にもかかわらず衣服は5種類の動物の体毛を使い作られていたり、顎ひものついた帽子をかぶっていたであろうこと、また身につけていた物や胃の残留物などから驚くべき高度な文化のもとに暮らしていたことも判明しています。エッツィはボルツァーノの博物館で保管・展示されており、日本や世界各国では、同博物館が作った精巧なレプリカが展示されています。point 264 | 1

アルタイの王女

「シベリアの氷の乙女」とも呼ばれるこのミイラは25歳で亡くなったと見られる女性であり、ロシアを構成する自治共和国、アルタイの古墳群で1993年に発見されています。2015年にトカナでも報じられたように調査の結果、当初は王女といわれていたが後に預言者だったという説が有力になりました。女性のミイラの横に見られた大麻は、発見当初から医療目的で使用されたのだと考えられており、その後のMRIでの検査により女性は末期の乳がんを患っていたことや、落馬したであろう際に負った深刻な傷があることから、激痛を緩和するために大麻を用いていたのではないかという結論に達しました。point 351 | 1

2500年もの長い間、永久凍土の中で眠りについていたために良好な保存状態であったことが、彼女の医療履歴などを明らかにした大きな要因ででしょう。彼女は現在、アルタイ共和国の博物館で保管されているようです。

マンモスのリューバ

こちらも約1万年前に絶滅したといわれるマンモスです。2007年にシベリアを流れる川付近で原住民により発見されたリューバは、生後わずか35日で川を渡る際に溺死した雌と見られているようです。

体内に川底の泥が入り込んだことと永久凍土に4万2000年もの間埋まっていたおかげでリューバの皮膚と内臓はほぼ原形のまま残っていたようです。これまでにも良好な状態で発見されたマンモスの個体はあったのですが、幼体が発見されることは稀であり、その中でもリューバは最高の状態です。

ケブカサイのサーシャ

1万年前に絶滅したと言われているケブカサイですが、サーシャは2015年にシベリアの永久凍土の中から3万4000年の時を経て発見されました。

生後7カ月、または1歳半という説があると共に性別も不明のサーシャは、鼻腔に泥が詰まっていたことから溺死したといわれています。赤みがかったブロンドの体毛をはじめ、なぜここまで完全に近い姿を保つことができたのかは謎とされていますが、専門家たちはサーシャと現存するサイのDNAを比べて調査できるようになったと語っています。point 220 | 1

まとめ

こんなに昔の生き物が綺麗な状態で残っているのは凄いですよね・・・！