今、もっとも勢いがある芸能人ユーチューバーといえばオリエンタルラジオの中田敦彦さんでしょう。公式YouTubeチャンネル『中田敦彦のYouTube大学』の登録者数は100万人を突破しました。そのチャンネル登録者数は『カジサック』を上回るペースで増えているようです。今年の下半期は、さらに速いペースで登録者を増やしていくとの予測もあるそうです。
アンチを利用
『中田敦彦のYouTube大学』にアップされるのは、中田さんが政治や社会情勢等に関する情報を講義形式で解説する動画がメインです。そのほかには、有名文学作品の解説・分析なども行っています。タイムリーな社会ネタがネット上で話題になることが多く、それこそ、消費税に関する動画や日韓関係に関する動画は人気なようです。そのため、日韓関係や安倍政権による財政に関する問題は、ネット上では保守派とリベラルとの対立構造の中で語られることが多いのです。point 223 | 1
中田さんが扱うのは“炎上しやすいトピック”が多いのですが、それらをかなりフラットな視線で語っているのが特徴です。ネット上でこの手のネタを扱う場合、大前提として自分が保守なのかリベラルなのか、その立場を設定し、その立場からの視点で語ることが多くなります。つまり、保守寄りの論者であれば、安倍政権に近い論を語るし、リベラルな論者であれば反安倍政権の立場で語るということです。point 242 | 1
しかし、中田さんは自分の立場はほとんど設定せず、事実関係に基づく情報を伝えることに終始するのです。要するに、自分の意見をほとんど入れない話し方。この点こそが、中田さんのオリジナリティーになっているのです。つまり、保守系でもリベラルでもないのが、中田さんのYouTubeチャンネルなのです。point 204 | 1
もちろん、それぞれの立場の人から批判コメントもありますが、中田さんは基本的に「そういう意見もある」と、あらゆる声を認めていくスタンス。だから、批判されたところでダメージを受けることはないようです。さらには、右も左も両方の声が集まるので、変に偏ることもありません。政治・社会系のチャンネルとしては、凄くバランスがいいのです。point 225 | 1
もちろん、単なる“アンチコメント”のような罵詈雑言がくることもあるかもしれませんが、大して影響がなさそうなのです。中田さんにしてみれば、いろいろな情報を提供して、「それを元に色々と考えてください」というメッセージを送っているだけ。そういった動画に対するアンチコメントは、いわば「事実に文句を言っているだけ」のようなもの。中田さん本人へのバッシングにはなっていないということであり、ダメージを受けることもないのです。むしろ、そういったアンチが動画再生回数を増やしてくれているのです。point 294 | 1
計算された動画
中田さんのチャンネルは、狡猾にアンチを利用して、上手くお金に変えているということでしょう。中田さんのYouTubeにおける成功は、かなり計算され尽くした上でのものだったといえそうです。勉強ができるだけではなく、こんな事も出来てしまうなんて脱帽ですね。