以前秋葉原駅前で、路上ライブをしていた女性からCDを購入した後、本人の目の前でCDを踏みつける行為を映った動画がネットで拡散され、炎上しています。
動画を投稿した男性はこのように話しています。
「路上ライブを許可なしでやっている方をやめさせたい。僕の中での正義感で動いている感じ」
また、「女性はテレビに名前が出て有名になって、最終的には還元されている」と、謝罪の意思はないとのことでした。
該当映像はこちらです。
https://youtu.be/btEa28SOZZM
該当男性自身は許可を取って、路上ライブ活動をしているそうです。
だが、ネットに他の“路上ライブ潰し”動画をたくさんアップしているそうで、ミュージシャンの間では有名のようです。
一方、CDを踏みつけられたミュージシャンの小出美里さんに関しては、男性側とは一切関係ないとのことです。
「(禁止エリアで)路上ライブをしていたことでご迷惑をかけてしまったことは申し訳ないと思います。ただ、CDを踏みつけられてしまったことは、ただただ悲しい気持ちです……」
2年ほど前から小出さんはほぼ毎日、都内の主要駅で路上ライブを続けてきました。
今まで8年間続けたユニットを解消した後、やっとの思いで制作した初ソロCDだったのです。
果たして、このようなトラブルはよくあることでしょうか。
「歌っている途中に話しかけられたりすることはありますが、本当に怖い思いをしたことはありません。ショバ代? そういうのを払えと言われたこともありません」―小出さん
似たような怖い体験をしたことがあると、ジャズユニット「寿司ドミナント」のTaichiさんが2都内の駅前で演奏していた時のことを話してくれました。
「よく分からないヤバい人がいきなりピアノ担当にタックルしてきて倒されたことがあります。機材が壊れたけど、その人はそのまま走って行っちゃった。僕たちは男性3人組なんでトラブルは少ないですが酔っぱらいに絡まれてる女性ソロシンガーはよく目にします」
路上ライブに詳しい音楽関係者によると、「いわゆる“路上ミュージシャン”は首都圏で1000人くらいはいると思います。アンデス民謡から、ボイスパーカッションまでいろいろです。ギターの弾き語りやバンドだけでなく、最近はダンスグループやカラオケで歌っているソロシンガーも多いですね」とのことです。
しかしながら、路上ライブは制約が大きいことが現実です。
「(昔と違って)今は地回りのヤクザにショバ代を払わされたという話は聞きませんが、警察に注意されたら即ストップですね。
以前は新宿でやってる人が多かったようですが、警官の忠告を無視したあるバンドが逮捕された騒ぎがあって以来、少し減っているようです。
秋葉原、渋谷、池袋、上野、所沢、川崎、横浜と大きな駅ならどこにでもいるようですが、いい場所の取り合いになったりすることも多いようです。
『道路使用許可』は、現実的にほとんどの人が取ってないでしょうね。
柏駅前とか井の頭公園とか、許可制になっているところもありますが、人通りが少なかったりして不評です。
彼らもCDを販売したり、チップをもらったり、それなりに観客がいないと合わないでしょうから」―前出関係者
「19時くらいから終電くらいまで4~5時間は演奏しますけど、稼ぎは日によってマチマチです。多いときで3人で居酒屋でたっぷりお酒が飲めるくらい、数万円くらいでしょうか……」―Taichiさん
芸能界では、「ゆず」や「いきものがかり」などのストリート出身アーティストが大活躍している一方、路上ライブを快く思わない人がいることも事実です。
アーティスト夢を追うことは、残酷な現実が伴っているようです。
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