大学へ通う費用はお金がかかるものです。学生の多くが奨学金制度を利用しているのではないでしょうか?
その多くの学生は、将来どのように奨学金を返していくのか考えているのでしょうか?
どれだけの時間でいくら返済するのか理解してるか?
機構が2016年度、回収が難しいと見込んだ奨学金約1690億円のうち、実際に債権回収をあきらめた割合は0・37%。
同じように税金をもとに事業を運営する機関では、教育ローンなどを貸す日本政策金融公庫(国民生活事業)12・3%、個人向けに融資する商工組合中央金庫6・4%。比べると、桁違いに低いです。
機構は、返還未済額が1万円未満でかつ2年以上無応答の場合は債権放棄の基準だと定めています。
つまり、1万円でも残額があり、2年前まで連絡がついていれば請求を続けるということ。
例外は自己破産、行方不明などですが、本人が死亡しても、債権を放棄するとは限らないのです。
息子が死んだのになぜ!?
2012年、北海道の港町に暮らす夫婦のもとに、265万円の一括返還を求める督促状が届きました。
夫婦は、9年前に39歳の息子を膵臓がんで亡くしました。その息子が借りていた奨学金が、9年経って両親に請求されたのでした。
「なんで、いまごろ・・・」そう思うのは当然でしょう。
連帯保証人である夫宛ての書類を見ると、息子は借りた185万円のうち80万円ほど返していたようです。
しかし残金と利息の合計123万円に加えて、延滞金が142万円。
なんと延滞金は死後の分も含まれていたのでした・・・。
妻が機構に電話をすると、「払えなければ裁判になります」と言われたようです。
当時72歳の妻は脅されているようだ、と感じたと言います。
奨学金といってもローンだ
埼玉県立蕨高校の仲野先生。
仲野教先生は高校3粘性の生徒たちに奨学金の貸与が決まったことを告げる、日本学生支援機構からの通知を配り、こう呼びかけました。
「開ける前に、自分が月々、いくら借りることになるのか封筒の端に書いてごらん」
この仲野先生の質問に答えられたのは生徒の7割です。
しかし次の仲野先生の質問に生徒の手は止まりました。
「大学を卒業したら、どれぐらいの金額になる?」「毎月、いくらずつ返す?」
まだ高校3年生で、大人ではない生徒たち。
将来返済するビジョンが浮かばないのは当然でしょう。
まだ彼らはこどもなのだから。
仲野先生は「私が借りた40年前と違い、いまは利子がつく場合もあるし、回収は厳しい。借りるデメリットも知らせないと、子どもたちを窮地に追いやりかねない」と語っています。
また生徒や保護者には、「奨学金といってもローンです」と伝えているそうです。
まとめ
奨学金返済問題は最近とても大きな問題になっているようです。
返済できずに、自己破産するパターンも増えているとか。
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