椎名林檎さんというとエキセントリックなパフォーマンスや歌詞・楽曲で若者から圧倒的支持を受けるシンガーソングライターです。デビュー当時からも出すCDは大ヒットしているアーティストです。2004年から2012年まではロックバンドを組み、ボーカリストとしても活動していました。芸名である椎名林檎は、高校生の時に著作権登録するために命名したと言われています。一時的なつもりだったようですが、その後も使い続けて今日に至るのだそうです。
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デビュー当時は「新宿系」と標榜していましたが、ジャンルを決めるのが面倒だという理由があったのだそうです。ジャンルの定義付けに関しては意味が無かったけれど、インタビュアーに対して失礼だということで答えたとのことです。
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デビュー以降は色々な楽曲やパフォーマンスで世間を賑わせていましたが、中でも2000年に発表した「依存症」という曲が回収騒ぎに発展するといったことが起きました。当時彼女の確信犯的なコスチュームや歌詞が大ブレイクしたこともありますが、アルバム「勝訴ストリップ」には問題のある箇所があると言われています。これはプロモーション用テープが業界関係者(メディア用)に配布された時に、レコード会社側が歌詞に変更があるということで慌てて回収したと言われています。そもそも奇をてらったような歌詞が多い椎名林檎さんの作品なので、今更慌てる必要があったのかというと実は色々な事情があったと言われています。
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「依存症」という歌詞の中で「黄色い車の名は」からはフェードアウトして歌詞から消されています。これはドイツの独裁者の名前を登場させていたと言われています。そしてそれを知った会社の上層部が修正の必要性があると判断したと言われています。
現在公開されている楽曲にもその部分は消されてフェードアウトしているように聞こえます。しかしなぜそのように会社が判断したのかというと少し複雑な事情があるようです。当時のレコード会社は親会社が米国会社と業務提携した時期だったようです。その時期がちょうど椎名林檎さんのアルバムの発売時期に重なっており、この業務提携により経営幹部が過剰に反応したとも言われています。またこのドイツの独裁者に対するある特定団体の圧力もあった(つまり名前を使うことすら許さないという米国の団体)と言われています。これは極度に思想的な問題も絡んでいると言われていますが、当時の音楽関係者の間では、過敏に反応し過ぎというコメントも多くあったと言われています。
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椎名林檎さんの作品には何か特定の思想があるのではないか、とも受け取れる歌詞が多く存在します。しかしそれも彼女の表現のひとつであり、多くの若者の支持もあったのは本当のことでしょう。またそのエキセントリックな表現は新しい演出として当時の音楽業界では高い支持も受けていたと言われてます。もちろん2016年のリオ五輪のクリエイティブスーパーバイザーと音楽監督を務めるなど、非常に高い才能があるということは誰もが認識していることでしょう。
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また音楽家としても高度な汎用性を持っている方だとも言われています。人気があるからこそ、発表作品には色々なコメントや話題が持ち上がるということです。もちろんある種の思想を想像させるような話題になったというのは、当時の椎名林檎さんの作風を考えると有り得る話なのではないでしょうか。過激で今まで聞いたことのない歌詞や楽曲、そのためにそのような回収騒ぎとなり、歌詞の一部がフェードアウトされたということが真相のようです。今でも同年代の若い作家にはない発想があるとして、業界関係者からは高い評価を受けている方です。このような話題があるということは注目されているということでしょう。今後も独創的な椎名林檎さんの作品に期待したところです。