結婚に形はない

一般的には婚姻届を提出し、法的に夫婦となれば「結婚した」と言ってもいいでしょう。しかし今や、結婚とはそれに限ったことではなくなってきています。

同性婚は世界では特に珍しいことでもなくなりました。更にヨーロッパでは、イギリス、フランス、オランダ、スペイン、デンマーク、ノルウェーなどで同性婚が認められています。国や地域によって理解度や法整備の差はありますが、世界全体の動きとして同性婚を法的に認める国は増加傾向にあります。 日本も時間の問題かもしれません。2015年4月には東京の渋谷区と世田谷区が同性パートナーシップ証明の発行を始め、世間の耳目を集めたました。さらに2016年4月に三重県伊賀市、６月に兵庫県宝塚市、７月に沖縄県那覇市がこれに続きました。point 254 | 1

更に、結婚は何も人間相手だけにするものでもなくなっています。なんと、現実世界の35歳の一般男性が、バーチャルシンガーキャラクターの初音ミクと結婚したらしいのです。これは前代未聞のことですが、「本気で愛しているから」とのことです。

このように結婚の形が様々に変化している昨今。究極の結婚として「自分婚」というのがトレンドになりつつあるそうです。「自分婚」とは一体？

自分と自分

「自分婚」とはまさにその名の通り「自分自身との結婚」のことです。自分を幸せにすることを誓うことで何かを決意し、気持ちに区切りをつけるというのです。また、「自分婚」は年齢や性別に関係なく誰でもできるそうで、独身ではない人（既婚者）にも自分婚を挙げる「資格」があります。

ではなぜ「自分婚」をするのでしょうか。理由は人それぞれです。「とにかくウエディングドレスを着て写真を撮りたい」「相手がいなくてもいいじゃん。とりあえずドレスが着れるうちに写真撮らないで、いつ撮るの？」「小姑の小言もない、旦那の泣き言もない、見苦しい離婚もない、家族問題がなく最高に幸せ」など本当に様々。point 205 | 1

こうして理由を見ると「自分婚」は女性が多いということが分かります。つまり、決してナルシストではなく、自分の心の中に「区切り」をつけて日々楽しく過ごしたい、自己肯定したい女性が増えているということなんでしょうか。おひとりさま女子を儀式化したものと言えるかも知れませんね。

自分婚でイキイキと

セ〇シー女優の紗倉まなさんは既に「自分婚」をした女性の一人です。しかし、ツイッターでは「お騒がせしました…結婚は結婚でも、私は自分婚なので、法律上独身です」と少しでも世間をざわつかせた事をやんわりと謝罪しました。しかし「自分婚」を体験した紗倉さんは「体験したことのない感覚だった」と話し、「自分婚をしたからと言って、誰とも結婚しないわけではない。それに既婚者が自分婚をあげてもいいと思う。自分の一面を発見できる、一人旅みたいな楽しさがあった」と続けたその表情は、どこか嬉しそうだったそうです。point 255 | 1

「自分婚」を合法としている国は今の所ありません。しかし、より人生を豊かに、より幸せに生きていくための手段として「自分婚」という形があっても良いと思います。人を愛する前に、まずは自分自身を愛するという誓いをするなんて素敵ですよね。

[著作権者VONVON /無断コピー、無断転載および再配布禁止（違反時の法的措置）]