俺が通っていた高校は商業高校です。
現在は男子生徒も増えたが、当時はほとんど女子高みたい環境でした。
他の学年には何人かの男子生徒もいたが、俺の学年では男子は俺一人だけでした。
入試の時にはもう1人の男子がいたが、合格したのに辞退してしまい、俺一人になってしまいました。
こう書くと、ハーレムみたいに思われるかもしれないが、女子たちは俺のことをなんとも思ってなくて、完全に女子校状態でした。
「ねぇ、ナプキン貸してぇ」とか、全く恥ずかしがる様子もない会話がされたり、夏には人目も気にせずにスカートをバタバタさせて涼んだりしていました。
その上、ブラウスのボタンを開いて、わざと見せてくることもよくありました。
修学旅行の日程は、奈良と京都で2泊ずつの4泊5日でした。
男性用大浴場は俺一人で完全貸切状態で入り、先生は俺の後に入ったそうです。
旅行会社が気を遣ってくれたのか、食事も大広間で揃って食べる女子たちとは別れて、先生達と一緒に「別室」で食事をしていました。
先生たちの食事は生徒たちの食事と違い、初日は活造りの舟盛、別の日はすき焼き霜降りの和牛肉でした。
また、先生たちにはビールも出ていて、俺も「黙認するから飲め」と、先生に言われたので、遠慮をしながら少しだけ飲みました。
もちろん部屋は個室です。
俺は一人で寂しく夜を過ごすことになりました。
奈良では完全に離れた別館の部屋だったので、女子の部屋に遊びに行くこともできず、悶々としながら一人で部屋にいるしかありませんでした。
夜12時過ぎに、部屋をノックする音が聞こえました。
「先生の見回りかな?」と思ってドアを開けたら、ドアの向こうには浴衣と丹前を着た旅行会社の添乗員の律子が立っていました。
入社4年目で22歳の律子は、色白で背が高くて、性格が明るい、ポニーテールが似合う方でした。
修学旅行では、ベテランの男性社員が添乗することが多いらしいです。
律子はうちの高校の卒業生ということから、経験を積ませる意味もあって選ばれたそうです。
バスで移動していた時、俺は一番前の席に座り、隣に座っていたのが律子でした。
大人数の旅行の添乗が初めてだった律子。
バスの移動中は、ずっと会社の資料とにらめっこで、話はほとんどしませんでした。
「昼間はお話出来なくてごめんね。初めての添乗で余裕なくて・・・」
「気にしなくてもいいですよ。忙しそうで邪魔するのは悪いと思ってましたから」
すると、律子は「ねえ、今、退屈してない?」と。
俺をこの部屋に割り当てたのは旅行会社です。
律子の意図は感じ取ったけど、下心を出してはマズイと思った俺。
「そりゃ一人で話し相手もいないし、退屈と言えば退屈ですが・・・」
「そうだよね・・・私も退屈してたの。ねぇ・・・先生は来ないと思うから、部屋に入ってもいい?」
俺の部屋は、他の女子生徒と先生たちがいる本館からは離れている場所にありました。
男一人だった俺は、先生からも模範生で問題を起こさない生徒だと思われたのでしょう。
修学旅行中には、見回りに来たことは1度もありませんでした。
俺は、律子を部屋に招き入れてから鍵をかけました。
少しア◯コールの匂いがする律子を後ろから抱きしめたが、そのつもりで来た律子は全く抵抗をしませんでした。
「先生たちは先生だけで今頃盛り上がってるし、誰も私のこと相手にしてくれないんだから」と言いながら、唇を重ねてきました。
「今夜は一緒に過ごそうね」という律子と俺は、身体を重ねました。
事を終えた後、「私の部屋に来て」と律子に誘われ、長い渡り廊下の先にあるもう一つの別館の律子の部屋に連れて行かれました。
部屋に入ると、「壁に耳を当ててみて」と言われ、言う通りにしたら…
複数の女性の声が微かに聞こえてきたのです!
驚いた顔をする俺。
律子が、「外から覗いてごらん」と言ったので、外から隣の部屋を覗いたら、閉ざされたカーテンの隙間から見えたのは、昼間に俺たちを乗せてきてくれたバスの運転手とバスガイドたちが激しく絡み合う姿でした。
律子「凄いでしょ?部屋で一人静かにしていたら丸聞こえなのよ。でも仲間には入れないし、誘ってもくれないの・・・」
「それで我慢できなくなっちゃって誘ったの」
この光景を見て、また我慢できなくなってしまい、律子の部屋で楽しみました。
修学旅行の間は毎晩、律子と過ごしました。
4泊とも律子の部屋で寝て、朝には自分の部屋に戻ったが、先生には気付かれませんでした。
お互い忘れられなくなり、修学旅行の後も会うようになりました。
修学旅行で出会ってから4年目の秋に結婚して、現在は3人の子どもがいます。
律子の話では、男女問わずにお客と関係を持つことは珍しくないそうです。
先生ならともかく、生徒との関係は稀なことで、結婚まで行くのはないらしいです。
一人部屋の修学旅行なんて、つまらないだろうなっと思ったら、信じられない事が起きるかもしれないですね!
ネットでは…
「同級生に囲まれる話かと思ったら、全く違う展開だった」
「バスの運転手になろうかな・・・」
「旅行にいくとハメを外したくなる心理があるから」
「修学旅行の添乗員は男ばっかりだったなー」
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