昨今のドラマ界において、高視聴率が見込めるとして、刑事ものと並んで、連ドラの“2本柱”と医療ドラマが言われてきましたが…。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、テレビドラマの撮影現場にも余波が広がりました。病院でのロケを断られるケースが続出しているといいます。
ロケ場所だった病院での撮影の継続ができなくなり…
関係者によると、フジテレビ「アライブ がん専門医のカルテ」(木曜後10・00)では国内でも感染者が増える中、ロケ場所だった病院での撮影の継続ができなくなり、場所の変更を余儀なくされたという。
ドラマの撮影は通常大人数で臨むため、患者へ感染させるリスクが発生することを病院側が避けようとしたとみられます。ドラマ関係者は「病院にカメラが向くだけで 患者さんが“この病院で何か起きたのか?”と不安になるとのことで外観の撮影も大変だったようです」と明かします。
TBS「病室で念仏を唱えないでください」(金曜後10・00)でも「病院内の公共の場での撮影が制限され、廊下のシーンが減少した」(局関係者)。また、病院ロケができない時の対策で、同局「恋はつづくよどこまでも」(火曜後10・00)と共同で スタジオに病室のセットを用意し撮影したこともあったという。NHKも企画でロケに選んだ病院側から「来ないでください」と却下されたケースもあったそうです。point 245 | 1
4月期からも医療ドラマが…スタッフの苦労に出演者も奮起⁉
1月期には6本もの連ドラが乱立したが、4月期にも 石原さとみ主演の『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系)や貫地谷しほり主演の『ディア・ペイシェント~絆のカルテ~』(NHK総合)が、7月期から2クールで上野樹里主演の『監察医 朝顔2』(フジテレビ系)が放送される予定ではありますが…
「『アンサング・シンデレラ』を盛り上げるべく、フジは3月6日に午後の再放送枠で石原さとみの民放連ドラ初主演の医療ドラマ『Ns’あおい』を放送すると公式サイトに掲載していました。しかし当日になると、本来月曜日に放送する予定となっていた 今期月9『絶対零度』の追っかけ再放送に差し替わり、以降も放送予定がないままとなっています。『アンサング』の方は先日クランクインとなり、お団子頭の石原の“薬剤師コス”が公開され、その美貌は過去最大級でした。しかし、このまま新型コロナの感染が拡大すれば、現状を想起させるようなストーリーは変更の可能性があるかもしれません」(テレビ誌ライター)point 344 | 1
現状を受け、関係者は「各局の医療ドラマでは、軒並みスタジオセットでの撮影を増やして乗り切ったようです」と語ります。スタッフの苦労を知るだけに出演者も奮起。関係者は「現場では全員が声を掛け合いながらより良い雰囲気で作品に臨んでいる」と話しています。
放送中の連ドラはいよいよ最終章。ドラマスタッフは…
「苦境を一緒に乗り越えたからこそ、クライマックスに向け、一層力が入っている」と結束を口にします。現場の熱さが お茶の間にも届くといいのですが…。