札幌市で2歳の池田詩梨ちゃんが衰弱死し、傷害の疑いで池田莉菜容疑者(21)と交際相手の藤原一弥容疑者(24)が逮捕された事件で、死亡した女の子の体重は平均の半分ほどしかなかったことが分かりました。
この事件は先月、札幌で2歳の女の子が母親らに虐待を受けて死亡した事件で、札幌市の飲食店経営藤原一弥(ふじわらかずや)容疑者と交際相手の池田莉菜(いけだりな)容疑者が、2歳の長女・池田詩梨ちゃんを虐待した疑いで逮捕されました。
詩梨ちゃんは病院に搬送されましたが死亡し、死因は衰弱死でした。
捜査関係者によると、詩梨ちゃんが搬送された際の体重は平均の半分ほどだったということです。また、詩梨ちゃんの体にはたばこを押し付けられたようなやけどの痕があったことも判明し、警察は2人が日常的に暴行を加えており、十分な食事を与えなかった疑いもあるとみて調べを進めています。
そして、母子が3月まで暮らしていた同市東区は7日、母親が昨年6月の1歳6カ月児健診の際、「(長女の)体が小さく心配だ」と悩みを打ち明けていたと、明らかにしました。さらに、同区によりますと、1歳6か月健診時の詩梨ちゃんは身長68センチ、体重6750グラムと平均を大きく下回っていたといい、当時は虐待は確認されなかったとのことです。
長女の体の小ささを気に掛ける一方、池田容疑者は「食欲はあり、そこそこ食べている」と説明していたといい、育児についても「(長女の)祖母に相談できるから大丈夫」と話していたことが明らかになっています。
調査によると、1歳6カ月児の平均は身長79.4センチ、体重9700グラムなのですが、当時の詩梨ちゃんは10キロ以下ということもあり平均よりかなり小さく、同区は池田容疑者に経過観察や内科受診を要請したといいます。しかし、昨年11月~今年1月に電話を4回かけ、家庭訪問も1回したが一度も応答はなかったといいます。
またこの札幌虐待事件について捜査が進行している中、札幌市児童相談所には昨年9月以降、住民から2度の通告があったことも判明しています。児相は2度目の通告があった今年4月に安全を確認せず、5月に「虐待はない」と判断。その後、政府は東京都目黒区の女児虐待死を受け、虐待通告から48時間以内に子どもの安全確認をするよう指示したが、児相はルールを守っていなかったことも明らかになっており、世間からも厳しい声が殺到しています。
「もうこれ児相職員も共犯だろ。会見みたけど言い訳の保身の自己弁護ばかりで全く職務としての責任を感じ取れなかった。児童虐待の最後の砦なのに職員が事なかれ主義って、やる気がない職員はクビにしろ。クビにしたとこであんな役立たずどこの会社も雇ってくれないと思うけど。」
「同行する、しないに関わらず結果は同じだっただろう。認識が甘かったが、法的には問題無い対応をした双方共にこういう意識しかない。もっと現場に踏み込めるような法改正や人員も必要だが、子供の命を守らなければならないという意識や職務責任感が無ければ虐待死は防げない」