安倍晋三首相が毎年主催する「桜を見る会」に多額の公金が使われている問題が、拡大の一途を辿っているーー
安倍晋三首相の事務所が後援会の人々をツアーで招待していたことが発覚し、
公職選挙法違反の疑いなどが国会で追及されている今年の「桜を見る会」に関連して、
菅義偉官房長官は13日の記者会見で、首相主催の「桜を見る会」について来年の開催を中止すると表明しました。
突然の中止宣言はなぜあったのか。
今年の安倍総理主催の桜を見る会に総理の後援会の関係者が850人も招待されていたとして野党が追及していた問題。
そもそも「桜を見る会」は、各界で功績を収めた人たちを慰労するために毎年4月に新宿御苑で開かれる行事で、今年で64回を数えます。
桜を見る会は歴代政権で開催されていて、民主党政権でも。
2010年4月の桜を見る会は著名人から地方の関係者まで約1万人が招待されました。
一連の追及劇のきっかけは今月8日の参議院予算委員会が背景にあったのです。
何が問題かと言えば、1つは同会の開催費用に多額の税金が使われていること。
今年は4月13日に開かれ、1万8200人が来場。
予算は例年1766万円だったが、来年度の概算要求は約5728万円と約3倍に急増していることが明らかになりました。
もう1つは招待客に安倍首相の地元山口県の後援会関係者などが数百人規模で含まれていること。
同会ではアルコールや食事も提供されるため、
野党は「税金の私物化で、公職選挙法違反だ」と反発を強めていました。
招待客の線引きも曖昧で、安倍首相の私物化問題が浮上し、
野党は追及チームを立ち上げ、過去の招待客リストの開示を要求しましたが、
内閣府の担当者は「すでに破棄した」という回答。
菅義偉官房長官は12日に記者会見を行い、招待客の選定基準の見直しや明確化について
「政府として検討していく必要がある」と話すにどとまり、
その後、安倍首相も「すでに来年の『桜を見る会』についてはすでに官房長官が説明した通りであります。私の判断で中止をすることになりました」
と言及していました。
ここで忘れてはならないのは、「桜を見る会」のもともとの参加要項は、
「各界の功労者」「日本に貢献した人」「安倍首相と繋がりのある人」だったが、
数年前から形骸化。著名人が多く参加し、マスコミにも大きく取り上げられることで、
首相の影響力の“誇示”に利用されていたフシもあります。
何も知らないで行く方も行く方で、フリーアナウンサーの高橋真麻とお笑いコンビ「ハリセンボン」近藤春菜は、
『スッキリ』(日本テレビ系)で、過去の参加を明かした上で、
ともに「なんで呼ばれたんだろう…」と発言。
ネット上では「じゃあ、行くなよ!」「何も知らないで行ってたの?」などとツッコミが相次ぐ事態となりました。
過去にお笑いタレントの千原ジュニアは、招待状が届いたことを明かしており、
「知らんオッサンと(桜を)見たないわ」という理由で辞退したことも告白しています。
「安倍“1強時代”が長すぎて、いまや安倍首相や官邸とつながりを持つことは、すべての業界で“力”になります。森友学園や加計学園の獣医学部新設問題でもわかるように、安倍首相は“お気に入り”に甘いところがありますからね。実際、参加者は桜などどうでもよく、巨大権力が生み出す“安倍マネー”の恩恵に授かろうと参加し、その様子をSNSでこれみよがしとアップしているのです」point 182 | 1
政府関係者曰く、今や芸能プロダクションにとっても「桜を見る会」は重要行事だといい、
とりわけ熱心なのが吉本興業であることを指摘。
今年も千原せいじやベテラン芸人のぼんちおさむ、ケンドーコバヤシ、
お笑いコンビ「トレンディエンジェル」らが参加。
過去をさかのぼっても、オール巨人や「博多華丸・大吉」、「FUJIWARA」の藤本敏史、妻・木下優樹菜と共に出席していました。
また、所得隠し&申告漏れで活動自粛を発表したチュートリアルの徳井義実も過去には参加をしており、
「闇営業問題や『チュートリアル』徳井義実の税金スキャンダルで株を下げたが、吉本は国とのビジネスをかなり重視している。NTTと共同で行う教育事業には経済産業省との官民ファンドから最大100億円が出資されることが決まっている。国とのタッグは吉本の大崎洋会長が明確に推し進めている事業戦略で、芸能界で生き残るためのもの。同会への招待状は個人宛に来るものもあれば、事務所宛てに届くものもある。吉本は所属する有名芸人を総動員して、安倍首相にアピールしています」point 291 | 1
と先の政府関係者は話しています。
参加した芸人の中には、たとえ関心がなかったとしても、
“上”からの指令で出席を余儀なくされるケースも多いといいますが、
今や「桜を見る会」がこれだけ騒ぎになれば、出席した芸人も今後追及を受けることになると専門家は指摘します。
「野党は芸能人の名前を出せば国民が食いつくと考えている。安倍首相に『〇〇(芸能人名)はなぜ呼んだのか?』『〇〇とどんな繋がりがあるのか?』と、問い正すことも視野に入れています。『そんな人知らない』と言われ、赤っ恥をかく芸能人が続出するかもしれません」
税金の私物化問題やテロ対策などの警備問題、様々な問題を野党に指摘されつつ、
来年の桜を見る会は中止だと発表した安倍政権。
しかし、国民は税金が無駄遣いされきた背景を知る権利があるはずです。
なぜ、アノ時、アノ人が参加していたんだろう。。。という疑問が今後浮上してくることは間違いないでしょうね。