1997年に起きた凄惨な事件の犯人として逮捕されたのは、わずか14歳の「少年」でした。幼い子どもを殺めた理由は、きわめて身勝手で常人には理解しがたいもの。しかし現実には、犯人・酒鬼薔薇聖斗に憧れ、その後を追うように犯罪に手を染める若者も少なくありません。酒鬼薔薇聖斗の何が人を惹きつけるのか、その秘密に迫ります。
■元少年Aプロフィール
本名 東慎一郎(その後改名し、現在は不明)
生年月日 1982年7月7日
出身地 兵庫県
1997年の事件では、二人の小学生が命を奪われ、そして三人の小学生が重軽傷を負いました。犯人として逮捕されたのは、酒鬼薔薇聖斗を名乗った14歳の少年です。少年法で保護される対象であったため、これまでに類を見ないほどの凶悪犯罪であったにも関わらず、犯人の顔や本名は当時報道されませんでした。
しかし中には、報道を強行するメディアもあり、当時の本名が東慎一郎であったことが分かっています。
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■逮捕後の人生は?
事件から1ヶ月が経過した後に、逮捕された元少年Aは、少年審判を経て、1997年に関東医療少年院へと送致されます。その後東北少年院へと移り、2004年には仮退院。翌年には本退院しています。わずか7年という期間に、どれだけ少年の「心」が矯正されたのか、多くの人が関心を寄せていました。
その後職を転々としながら2015年には事件後の生活をつづった手記「絶歌」を発売。現在に至ります。
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■酒鬼薔薇聖斗の何に惹かれるのか
2000年代以降、「酒鬼薔薇聖斗に憧れて」という犯行動機を語る犯罪者の数は、決して少なくありません。中には、まだ非常に若い世代でありながら、罪を犯してしまう人もいます。
彼らが酒鬼薔薇聖斗に憧れるのは、「自分にも何かができるのでは」という錯覚に陥るためだと言われています。酒鬼薔薇聖斗が犯した犯罪は、当時メディアでも繰り返し放送されていました。当初は大人だと目されていた犯人が、実は「14歳の少年であった」ことも、世間を混乱に陥れました。周囲の大人たちが、酒鬼薔薇聖斗の言動に右往左往する様子を、間近に見て「スゴイ!」と思ってしまった人がいるのでしょう。「よし自分も……」と間違った目標にしてしまうというわけですね。
また、少年法に守られ、顔や実名が公表されなかったことも、彼を崇める風潮を強めてしまったと考えられます。大胆な犯行を行いながらも、顔も名前も、そして今何をしているのかもわからない存在。こうした特徴を「神秘」ととらえ、どうしようもなく惹かれてしまう人たちも存在しています。
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■現在は30代の元少年
現在は30代を迎えている元少年は、その言動でまだまだ世間を混乱させる存在です。その影響力は、あい変わらず強いと言えるのかもしれません。第二、第三の酒鬼薔薇聖斗を生み出さないためにも、事件について正しく知ることが大切なのかもしれませんね。