フリッパーズギターとは、1989年から1991年までの、わずか3年の活動期間でありながら、その独特の音楽性から日本の軽音楽史において「フリッパーズギター以前・以後」という区切りが用いられているほどの影響を与えたグループバンドです。
さらに、音楽だけなく、そのカラフルでポップな世界観が、アートなどの様々なカルチャーに多大な影響を与えました。もともとは5人組のバンドでしたが、ほどなくして3人が脱退し、小山田圭吾と小沢健二の2人組として活動していました。
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その短い活動期間、さらに3枚目のアルバムをリリースし、すでにチケット販売も始まっていたツアー直前に解散が発表されたことから、いまだにその解散理由について様々な憶測が考えられており、有名な噂の中には小沢さんと小山田さんが当時親交があった渡辺満里奈さんを取りあったというものがあり、これを本人たちが面白がって否定も肯定もしなかったため、根強くこの説が浸透していたそうです。
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ですが、実際には当時小山田さんはカヒミ・カリィさんと付き合っていたそうで、彼女は彼らの解散について、女性トラブルではなく、あくまで音楽性の違いだったとインタビューで答えています。
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小山田さんも小沢さんも過去のインタビューで、何回かお互いの“テレパシー”の存在さえ認めていたほど仲が良かったそうです。そのように仲が良かったからこそ「で、『もうそういうのはいいや』って結論に達したわけなんだけど、だからこれって説明できないんですよ」と小山田さんがインタビューで語っていたように、同時に解散をすることを決意したのかもしれませんね。また、再結成についても「する理由がない」と2人ともが語っていることから、可能性はかなり厳しいようです。
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しかしそのような潔さが、またこのフリッパーズギターを伝説のバンドたらしめている理由のひとつかもしれません。
ちなみに、このフリッパーズギターというバンド名は、アメリカのテレビドラマ「わんぱくフリッパー」から、フリッパーという響きが気に入ってつけられたそうです。
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メンバーは現在も音楽を続けていて、小沢さんは最近もソロでニューシングルを発表したり、あのSEKAI NO OWARIとのコラボレーション楽曲である「フクロウの声が聞こえる」を発売したりと精力的に活動しています。小山田さんは主にソロユニットCornelius(コーネリアス)として活動し、新しい音楽に挑戦し続けています。