世界中には先天異常により奇形の姿の子供が大勢います。単眼症もその中のひとつとされています。どのような奇形かというと、その名称の通りに顔面に眼球が1個しかないというものです。本来なら2個あるはずの眼球が顔面の中央に1個だけ形成されています。
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単眼症の特徴としては、眼球が1個だけということの他には鼻が額や口の上などから生えているというケースが多くあることです。これらの鼻は機能していないことも特徴です。単眼症は脳の形成異常から起こるもので、正常な状態であれば脳は右脳と左脳に別れているはずが別れておらず、そのために顔面の形成が上手くいかなくて起こってしまうという重症の奇形であります。
単眼症が起こる原因は?
単眼症が起こる原因は未だにはっきりされていませんが、考えられることには遺伝的なものと科学的なものがあると言われています。遺伝的とは染色体異常と遺伝子変異から起こってしまうという考え方で、科学的とはビタミンAの摂取不足が原因であるという考え方です。この単眼症は人間だけではなく動物にも見られる奇形です。動物の場合には、ある種の植物の摂取が原因と考えられています。
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実際にあった話ですが、単眼症の子供を産んだとある女性は、長い間茂みの中で暮らしていたということです。食生活で茂みに生えていた草も食べていたのですが、その中の毒性のある植物を食べ続けてきたということが大きな原因であったのではないかと考えられています。
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他にも妊婦がアル中や糖尿病だった場合、胎児が単眼症になる確率はそうでない健康的な妊婦に比べて非常に高くなると言われています。
強い精神的ストレスのせいかも?
また、ドメスティック・バイオレンスを受けていたといったようなことから強い精神的ストレスを感じていた場合に発症してしまった例もあります。
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しかし、単眼症の症例は世界中ではいくつかあったとしても滅多にあるケースではありません。ですから、ビタミンA不足であっても、アル中や糖尿病であっても、精神的ストレスがあっても絶対に単眼症が起こってしまうと悩むことは早計です。これらの考えられている原因についてははっきりとした統計はなく、医学的にも裏付けされていないからです。
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現代では超音波などによる診察によって出産前に知ることができましたが、超音波などがなかった時代には出産後に初めて知ることになってしまうことがありました。単眼症が起こってしまうとその子供は死産、もしくは出産直後に死亡してしまい、長く生きたというケースは今のところありません。