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東京の落語芸術協会とは落語界でどれくらいの力を持つ?


落語芸術協会は落語協会と勢力を二分する落語家の団体です。東京にはこの2つの他にも円楽一門会、落語立川流の合わせて4派がありますが、その中で落語芸術協会は、落語協会に次ぐ規模を誇ります。現在所属する落語家の人数は200名を超えます。落語家の他にも講談師や漫才師やマジシャンなども所属しており、落語芸術協会がこれらの所属員を取りまとめて興行を行う事も珍しくありません。寄席への出演が許されている団体でもあります。

 

新作派が多かった落語芸術協会


写真:JapaneseClass.jp

落語芸術協会の発足は古く、1930年で出来ています。
これだけ長い歴史がありながら、会長は現在の桂歌丸師匠で5代目と少ないです。

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これは、落語家は息の長い商売で、歴代会長がそれぞれかなり長期にわたって会長職を務めていたためです。

落語芸術協会は落語協会と並ぶような勢力ですが、


写真:乱志&流三&永久の落語徘徊

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落語協会がいわば落語家の主流派が結成したのに対して、落語芸術協会は自分で新しい落語を創作する新作派が多いと言われてきました。しかし、現在の会長は古典派の名人である桂歌丸師匠であり、必ずしもこの区分けは成り立たなくなってきています。とはいえ、新しいものに積極的に取り組む姿勢は健在です。

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歌丸師匠をはじめとして笑点メンバーの多くが落語芸術協会員であることをはじめとして、テレビなどのメディアへの露出が多く有名な落語家が多いのが特徴です。


写真:HIROGALE.com

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また、組織としても柔軟な面があり、立川流を脱会した落語家を受け入れたり、最近では円楽一門会の三遊亭円楽師匠が客員の扱いですが加入したのも記憶に新しいところです。


写真:dankou.jimdo.com

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写真:Goo ブログ

比較的、来るもの拒まずの気風のある落語芸術協会は、落語家以外の芸人の所属者の比率が高いのも特徴のひとつです。

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講談や大神楽、紙切りなどの伝統的な寄席芸能だけでなく、


写真:芸術飛行船


写真:musashino-culture.or.jp

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写真:Twitter

漫才や奇術師などの所属も多く、


写真:talentirai.com

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写真:落語芸術協会

バラエティに富んだ構成となっています。

 

落語芸術協会の興行展開とは


写真:Wryoku

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落語芸術協会は落語協会と並ぶ落語家の団体であり、寄席の定席に出られるのはこの2つの団体に所属している人だけと決まっています。しかし、落語芸術協会は4つの定席のうち鈴本演芸場とは1990年代から絶縁状態となってしまっています。

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その不利を補うように新興の寄席への出演や地方公演などの積極的な展開を進めています。例えば落語尾芸術協会は横浜にぎわい座などへの出演も多いです。


写真:はまれぽ

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また、東日本大震災以降、仙台を中心とした東北での興行に力を入れていて、18年には常設の寄席を仙台に作る計画も進めています。所属者人数が落語協会と比べると約半数しかいない落語芸術協会は、さまざまなアイデアで勝負する点も注目されます。

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二つ目だけで結成した「成金」は大人気となり、最近の落語ブームを牽引する存在となっています。


写真:毎日新聞

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前述のとおり、東京の立川流や円楽一門会との関係も良好ですし、笑福亭鶴光師匠など上方落語家が東京に進出するのも助けています。


写真:サンスポ

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個人の芸である落語家では、団体に所属しているといっても基本的な活動は自分で決めないといけません。団体の存在も必要最低限のものとなるのが普通ですが、落語芸術協会の場合は所属員を取りまとめて動く企画が多く、個人事業ではありつつも所属員にとっては営業のしやすい環境ではないかと考えられます。

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まとめ


写真:Twitter

落語芸術協会は、落語家団体で第二の規模を誇る団体として大きな力を持っています。寄席の定席へ出演出来る2団体のうちのひとつです。また、落語界最大の団体である落語協会と比べると他団体からの加入受け入れにも寛容で、風通しのよい入りやすい団体といえます。地方公演なども積極的に行い、団体としての企画も多いので、所属する落語家をはじめとした芸人にとってはフォローが手厚く所属しがいのある団体ではないかと思います。point 270 | 1

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