厳しい男性職人の世界として知られる寿司店。そんな世界の中、東京都千代田区外神田3丁目に色鮮やかな和装の女性の板前が握るお寿司屋さんとして知られるなでしこ寿司ですが、袖がまな板についていたり、絆創膏を貼った手で握ったりと衛生管理ができていないために炎上する騒ぎとなっています。
職人とお客のコミュニケーションに重きを置いてきたなでしこ寿司は、2010年9月にオープンしました。独自のスタイルを築き上げ、国際的な著名人が訪れたり、海外のマスコミに取り上げ られたりする人気店になりました。
2019年10月25日、とあるネットメディアに『「生理が味覚に影響」「化粧がつく」…。差別や偏見を乗り越え、ある女性が寿司職人を続ける理由』というタイトルの記事が公開されたことが炎上の発端でした。
YouTube上の動画を確認したユーザーから着物の袖がまな板についているとツイッターで指摘されました。
「youtubeの映像見たら、これと同じ服の袖がまな板に触れてたんだよね。触れるたびに毎回洗ってるのでしょうね。
生ものに対する衛生観念がしっかりしてて感動しましたわ。
これなら、祭りの露店の火の通った食べ物を食べてる方がいいわ。」
指摘をされた際になでしこ寿司が「あら探しの為にご視聴ありがとうございます。」という挑発的な返信ツイートをし、そこで理由について書かれていました。
「あら探しの為にご視聴ありがとうございます。
ずっと調理接客をしている中、汚れたらすぐに取り換える時間がない場合もあります。白衣をまとめて週1回程度クリーニングにまとめて業者にだしていて、毎日取り換えていない飲食店も少なくありません。
要は、できるだけ清潔を保つことなのです。」
なでしこ寿司によれば「出来るだけ清潔に保つこと」が大事である為、袖がついてもいいのだそうです。袖がまな板につくことによって衛生管理が出来ていないという指摘や批判が多く寄せられました。
あら探しの為にご視聴ありがとうございます。
ずっと調理接客をしている中、汚れたらすぐに取り換える時間がない場合もあります。白衣をまとめて週1回程度クリーニングにまとめて業者にだしていて、毎日取り換えていない飲食店も少なくありません。
要は、できるだけ清潔を保つことなのです。ADVERTISEMENT — なでしこ寿司 Nadeshicosushi なでしこ寿司スクール開校!募集開始! (@newnadeshico) November 1, 2019
そんな問題が多いなでしこ寿司ですが、店長の千津井由貴さんは過去に絆創膏をつけたまま寿司を提供したことで知られています。調理に携わるものとして、絆創膏をしたまま調理することはもってのほかですが、さらにそれが素手で食材を扱う寿司職人の命ともいえる指に絆創膏が貼っているということで、信じられない事態となってしまいました。
人の手にほ多くの黄色ブドウ球菌という菌が存在します。この黄色ブドウ球菌は毒素を作る性質があり、一度作られた毒素は加熱にも耐えてしまい、これを摂取すると食中毒を引き起こします。
そして、絆創膏をしていることで手に傷がついている状態だと思うのですが、手の傷や手荒れの部分には通常よりも多くの黄色ブドウ球菌が存在する可能性が高く、食品や調理器具に触れないように心がけるのが調理師としての常識です。
そんななでしこ寿司ですが、自身のツイッターに自社ロゴを入れて寿司の紹介をしていました。しかし、この画像調べてみると、なんと別のブログから無断転載していることが明らかとなったのです。
カワハギの写真については「習志野習志の食日記※休止中※」さんというブログが2011年12月28日に執筆した「築地にて その385 寿司大(59)」というタイトルのブログの写真を無断転載している模様です。
比較すると写真が全く同じで、卑劣なことになでしこ寿司はこの写真を無断転載しているだけでなく、自社ロゴを入れてあたかも自分から提供した写真であるかのように紹介しているのです。こちらのカワハギは築地場外市場にある「寿司大」というお店のカワハギであり、館山産とは一切表記されていません。
さらに、画像の無断転載はこれだけではありませんでした。管理衛星もなっていなければ、ネットリテラシーもなっていません。
今回のなでしこ寿司が悪質なのは引用形ではなく、あくまでも自分たちが撮影し提供したものかのようにふるまっているあたりです。その証拠に全ての無断転載した写真には自社の「なでしこ寿司」というロゴが記載されています。
これはれっきとした犯罪であり、民事訴訟を起こすこともできます。著作権侵害によって損害を受けた場合、侵害者に対して損害賠償を請求することもできます。著作権侵害にあたる行為を飲食店が平気で行っていることにも抵抗がありますし、モラルがないのでしょうか⁇
自分が悪いということを指摘され、批判されたことを素直に認めて反省し、改善に向かう努力やその方法を享受していれば、ここまで叩かれることはなかったのです。
しかしながら、一時の感情で挑発的なツイートをしてしまったために、後に引けなくなってズルズルいってしまったのかもしれません。批判覚悟で言うのであれば、袖をつけた写真を投稿したり、絆創膏を貼ったまま食事を提供したり、写真を無断転載するなどの非を作ってはいけません。
寿司職人とは「飯炊き3年握り8年」といわれるなど、一流になるには修行に10年以上を費やす非常に難しい世界として知られています。日本の伝統食であり、美食の象徴としても有名な寿司の文化をなでしこ寿司によって汚されるのは”本物の寿司職人”の方からすれば、たまったものではないでしょう。