横綱・白鵬といえば大台の40Vを達成した事で最近話題を集めている存在ですが、2010年には圧巻の63連勝を記録したり、異例のスピードで通算1000勝を達成し昭和の大横綱が持つ記録を4年も上回るなど、その圧倒的の強さから史上最強力士の呼び声高い横綱です。
そんな無類の強さを誇る白鵬ですが、実は超駿足の持ち主であり、飛び出しの速さについては人類史上最速スプリンターと言われるボルトに匹敵するほどのスピードだと言われているので、今回は白鵬の強さの秘密である飛び出しの速さについて検証したいと思います。
横綱・白鵬の飛び出し速度はボルトに匹敵する4.0m/秒!
写真:goo ニュース
2016年には幕内力士の平均体重が164.
3kgと歴代最高の平均体重となり力士の大型化が進んでいますが、横綱・白鵬は身長が193cmと平均身長よりも高いものの体重は約154kgということですから、角界では若干スリムな高身長力士といった感じになるでしょう。
一般的に高身長の人は動きが鈍いとも言われていますし、ましてや白鵬は150kg以上も体重があるわけですから、なかなか俊敏な動きをするの難しい体型だと思われるかもしれません。しかし、白鵬に至っては寧ろその俊敏な動きこそが強さの秘密と言われています。
写真:日本経済新聞
白鵬の立ち合い(取り組みを始める瞬間の事)の初速を測定した結果によりますと、そのスピードは4.
0m/秒という数字が計測されましたが、このスピードはボルト(陸上男子100m世界記録保持者)のスタート直後のスピード4.
また、実際に横綱の飛び出しの初速を測定したスポーツ科学部の教授によると、実は白鵬はその類まれなスピードで相手力士にぶつかった瞬間に、相手力士のパワーを吸収するため瞬間的に体を反らすという高度なテクニックを使っているようです。そのため、横綱の強さの秘密は圧倒的なスピード相撲を可能とする超駿足だけではなく、相手力士のパワーを瞬間的に無力とさせる高度なテクニックを持ち合わせている事にもあると言えます。
横綱・白鵬はアスリートの中でも突出した筋肉量の持ち主!
写真:クリエイターチェック
横綱・白鵬が相撲界で圧倒的な強さを誇る理由として、超駿足を生かしたスピードと高度なテクニックの併用で立ち合いをあっという間に制してしまうことが挙げられますが、今回は横綱の超駿足を可能とさせる筋肉についても検証してみます。
2000年頃に行われた一般人と力士の腕力・脚力を比較した実験データによると、力士の腕力は一般人の約2.
2倍、脚力は1.
写真:ameblo. jp
ところが、白鵬は相撲界だけではなくアスリートの中でも突出した筋肉量の持ち主であり、その筋肉量は体重150kg台に対して116kgという驚異的な数値を計測しています。そのため、下半身のパワーに関しても横綱は角界で飛び抜けていて、この驚異的な筋肉量が瞬く間に立ち合いを制してしまう瞬発力を生み出しているというわけです。
また、横綱はバレリーナが行う股割りができるほど下半身の柔軟性・体かんの強さがあり、こういった柔軟性や体かんの強さにより立ち合いでの鋭い踏み込みを可能としているわけですが、これらは横綱の母国モンゴルで小さい頃から日常的に行っていた乗馬で培われたバランス感覚や体の使い方が一役買っているようです。加えて横綱は瞬発力・持久力が同時に鍛えられる長時間の四股(スロートレーニング)を行っているようで、このトレーニングの積み重ねが驚異的なスピードやケガ予防に効果を発揮しているのではないかと考えられています。
まとめ
写真:モリタケ八百秀
力士はその体型から動きが鈍いと思われがちですが、実際はそんなことはなく50m走で5秒5を記録する力士もいるなど俊敏な力士は多いです。その中でも横綱・白鵬はボルトに匹敵するほどの超駿足やアスリートの中でも突出した筋肉量、そして、それらのスピード・パワーを最大限発揮するためのバランス感覚・しなやかな体を持っています。その上、相手力士のパワーを吸収する高度なテクニックなども持ち合わせているわけですから、横綱・白鵬が角界で次々に大記録を打ち出すほどの活躍ぶりを見せてくれるのは大いに頷けるところでしょう。