2012年に放送されたコメディタッチの弁護士ドラマ「リーガルハイ」新米弁護士役の新垣結衣さんも魅力的でしたが、本作の一番の見所は堺雅人さん演じる主役の敏腕弁護士「古美門研介」でしょう。とにかくキャラが強い、非常に破茶滅茶な人物で、このような怪人物を見事に演じきった堺雅人の実力は称賛に値するでしょう。それではいったい古美門研介とはどのような人物なのか、この記事を読み終わる頃にはきっとリーガルハイの古美門研介をもっと知りたくなっているはずです。
弁護士の腕は最高!性格は最低!?
写真:Naverまとめ
訴訟では一度も負けたことがない勝率100%を誇る凄腕弁護士、古美門研介。しかしその経歴も、とにかく勝てば良いという人情を一切排した徹底した意地の悪さによるもの。裁判で勝利するためならほとんど犯罪まがいとも言える手段に出ることもいとわない、かつ得意の口八丁で怒涛のごとく理屈を並べ立て、相手がぐうの音も出ないほど完膚なきまでに論破するというタチの悪い実力を併せ持つ。
写真:YouTube
決してスマートとは言えないが無理矢理にでも勝利をもぎ取ってしまううえ、傲慢で態度がでかく、弁護士費用も法外なことから、業界内でも評判が悪く異端児的な扱いを受けている。偏屈で気分屋な上、すけべで子供じみたところもある困った性格。猫舌で食べ物の好き嫌いが激しく、子供っぽい味覚をしているが、そのくせグルメで、事務員として雇っている服部さんに手の込んだ料理を作らせているので事務所での食事はやたらと豪華。そんな尊大で欲望の権現のような男だが、小さい頃はどちらかというと引っ込み思案で、現在では黒歴史と化しているらしい。ちなみにバツイチ。ここまで弁護士としての腕前がいいということ意外は殆ど魅力と言える部分が無いようにも見えます。しかしこの人物、はたで見てる分には意外にも痛快なのです。早口でまくしたてるマシンガントークは屁理屈であることが殆どですが、たまに気持ちのいい正論を言ったりすることもあります。下手な鉄砲数打ち当たるとはこのことでしょうか。
名言(迷言)で見る古美門研介
写真:こくまろトレンディ
古美門先生は非常によく喋ります。裁判でないときでもとにかくよく喋ります。セリフが多いだけに中には名言や迷言が誕生する瞬間も少なくありません、では、実際の古美門先生のセリフから人物像を見てみましょう。
「あまーい!やられてなくてもやり返す。身に覚えのないヤツにもやり返す! 誰彼かまわず、八つ当たりだ!」
古美門先生の無茶苦茶な性格と無駄なハイテンションがよく現れているセリフです。この直後、新米弁護士で正義感の人、新垣結衣さん演じる黛先生に「それはただの迷惑なやつです」と突っ込まれています。
写真:Simomiya Tosi Shouten
「同窓会だと!?事務所の苦境をほったらかして、過去を美化してお互い慰めあうだけの何の発展性もない集会に出るというのか。」
古美門先生の偏屈で物事を斜に構えて見る性格がわかりやすく出ているセリフですね。しかし、物事を良い部分だけでなく負の面からも見るという視点自体は悪くないのかもしれません、古美門先生でなければ。
「この国では世間様に嫌われたら有罪なんです。法治国家でもなければ、先進国でもない。魔女を火あぶりにして喜んでいる中世の暗黒時代そのものだ!」
2012年のドラマですが、すでに現在のネット私刑が横行する世相を鋭く読んでいるセリフにも聞こえます。古美門先生、性格は悪いですがやはり頭が良く冷静な分析力に長けるんですね。
これらのセリフを殆どの場合、非常に早口でまくしたてるように言い放ちます。演じられた堺雅人さんの苦労は想像に難く無いでしょう。
まとめ
写真:YouTube
古美門研介という人物は酷い人間です。弁護士として優秀という長所を鑑みても、打ち消しきれない量の、欠点の宝庫のような人物です。しかし、なぜかしら憎みきれない人物でもあります。こんな弁護士、他のどのドラマを見ても見つかりません。もし、この記事で少しでも弁護士古美門研介に興味を持って頂ければ、ぜひTVドラマ「リーガルハイ」を見てみてください。文面では伝えきれない魅力をきっとあなたも感じることができるでしょう。