菅首相は11日に行われた「菅義偉総理が国民の質問に答える生放送」で、冒頭で「みなさん、こんにちわ、ガースーです。」と挨拶し、ニコ生コメントを沸かせた。
今回でニコ生放送出演が9回目となる菅首相。日本学術会議の任命拒否や官僚への人事権駆使など「強権的」なイメージが付きまとう首相だが、親しみやすさをアピールする狙いがあるようで、愛称の「ガースーです」と挨拶。ナビゲーターの笑いを誘うと「だってなんて言っていいかわかんないだもん」とかなりリラックスした表情で、生放送に出演していた。
この「ガースー」は首相の名字「すが」をひっくり返した愛称。首相は安倍晋三内閣の官房長官時代、記者会見で政府見解の枠を超えない答弁から「鉄壁のガースー」などと呼ばれていた。首相自身、就任前の自民党総裁選候補によるネット討論会でも、自身のニックネームについて「ガースー、公認ですよ。嫌な気なんて全然しない」と発言しており、本人お気に入りのようである。また、自身のインスタグラムにも好きなパンケーキを食べているところを掲載するなど、親しみやすい一面もある菅首相。
しかしながら、爆発的に感染者が増え続けている新型コロナウイルスについて「これ以上の感染拡大は何としても避けなければいけない」と意気込みを見せた菅首相。しかし、肝煎り政策でもある“GoToキャンペーン”の一時停止については、「考えていない」と否定する姿勢を見せた。その上で、「移動では感染しないという提言もいただいていた」と付言し、冒頭のように本音を吐露。しかし、見直す素振りさえ見せない菅首相の発言にはSNS上で非難が集中。「親しみやすさよりも政治をやってほしい」「空気が読めてない」「無神経すぎる」など多くの批判が寄せられた。
時事通信社12日、午後6時15分現在で新たに3024人が確認され、10日の2972人を上回って過去最多を更新した。都道府県別では東京都621人、大阪府429人、愛知県206人、北海道189人だった。
世界中で第3波が押し寄せており、親しみやすさよりも、政策や今後の対応について考えてほしいという意見が聞かれている。