時に飲む点滴と言われたりもする甘酒ですが、妊婦さんが飲んでも大丈夫なのでしょうか?妊娠中のアルコールが気になる妊婦さんへ、甘酒の成り立ちとその栄養価、そして妊娠中における注意点と選び方などをまとめました!
妊娠中のママさんへの予習事項?そもそも甘酒ってどんなもの?
甘酒(あまざけ、カンシュ)は甘粥(あまがゆ)とも呼ばれ、その起源は古墳時代からあるようです。「日本書紀」に甘酒の起源となった天甜酒(あまのたむざけ)の記述が残っており、とても古い歴史を持っています。過去には夏に行商人が売り歩くことも多く、夏の季語になっているとか。
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今では正月に寺社で参拝客へ振る舞ったり、お持ち帰り用に販売しているところが見かけられます。甘酒は米麹を用いたものと酒粕を用いたものの2種類が代表的です。前者の米麹を用いたものは、米麹と米を原料とし、米を粥に仕立てものを50?60程度に温め、米麹を混ぜて撹拌(かくはん)、一晩程度かけて、酵素によりデンプンを糖化させることで作られます。後者の製法では、酒粕をお湯に溶いて加熱し、砂糖などの甘味を加えて作られます。こちらの方が専用の設備も手間も少なくてすむようです。
飲む点滴?甘酒の知られざる栄養面
ではそんな甘酒ですが、どんな栄養価があるのでしょう?甘酒はよく「飲む点滴」と言われることがありますが、どうしてでしょう?調べたところ、甘酒には、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、食物繊維、オリゴ糖や、システイン、アルギニン、グルタミンなどのアミノ酸、大量のブドウ糖が含まれており、甘酒に含まれるこれらの栄養が、栄養剤として使われる点滴とほぼ同じ内容をしているから「飲む点滴」と称されるのだそうです。
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これなら”点滴”と称されるのも納得ですね。また、その優れた栄養価にとどまらず、消化の良さにも注目です。酒粕や米麹に含まれる酵素は消化を助けるので、胃腸が弱った時でも普通の食事のように大きな負荷をかけることなくその栄養を吸収できます。となると、身体が不調の時に限らず、朝食としても向いていますね。ブドウ糖が多く含まれているので、頭を働かせるのに充分なエネルギーを補充でき、もし時間が無いときでも甘酒を飲めば健やかに1日を始められそうです。ただしカロリーも高いので飲み過ぎには注意ですね。
妊婦さんも甘酒OK?妊娠中のアルコール分は胎児に悪影響なんじゃ・・・
調べれば調べるほど良いところが出てくる甘酒ですが、では妊婦さんが飲んでも問題発生しないのでしょうか?食事として摂取できる栄養剤として、常に体調を整えなければいけない妊婦さんは積極的に摂っていきたいものに思えるのですが、「妊娠中のアルコールは胎児に悪影響があるため厳禁」というのは常識です。となると、甘酒も駄目なのでしょうか?実は市販される甘酒に含まれるアルコール分は1%未満で、分類としてはソフトドリンクになっています。
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「じゃあ、甘酒を飲んでも大丈夫なんだね!!」というと、ここに注意点があります。最初の方で甘酒には米麹を原料にしたものと、酒粕を原料にしたものの2種類があると書きましたね。この2つの内の後者、酒粕を原料にしたものには注意が必要です。日本食品標準成分表によると、酒粕にはアルコールが約8%程度残存しています。そのため、それを使って作られる酒粕にもアルコールが含まれることになります。
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では、米麹を原料としたものにはアルコールが含まれないのかというとそういうわけではなく、こちらも程度によりますが、その発酵過程でアルコールが生じることがあります。ただ、米麹で作られたものよりは、酒粕で作られたものの方が含まれるアルコールの割合が高いようです。法的には「ノンアルコール」というのは、あくまで含まれる「アルコール分が1%未満」のものを指すのであって、ノンアルコール=アルコール0%というわけではありません。なので、0%のものもあるし、0.
9%のものもあるということです。
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もちろん、米麹で作られた甘酒はアルコール何%、酒粕のものは何%とすることは各商品で異なるためにできませんが、一般的には酒粕の方が米麹で作られたものよりも低いのだそうです。なので、極力リスクを取りたくないのであれば甘酒を飲むことは控え、もし甘酒を飲むのであれば米麹を原料としたものを選ぶようにし、可能であれば製造しているところに確認をとるのがよいでしょう。
まとめ
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今回は甘酒の持つ栄養価とその製造方法によるアルコール度数の違いについてまとめてみました!注意すべきところは確かにありますが、お子様のためにもなるべく栄養価の高いものを摂ってあげたいですよね。ただ、調べられることを調べずに取り返しがつかないことは避けたいものですね!