ツイッターで、AKB48メンバーらの写真などのグッズが大量に破られて、家の床一面に散乱している投稿があり話題になっています。
投稿したのは、「けいすけ」という方で、AKBとともに14年間過ごし、グッズなどに約2000万円を注ぎ込んできたといいます。彼に一体どんな心境変化があったのでしょうか?
けいすけさんは2022年11月20日、ツイッターにて「俺の人生を取り戻した スキャンダルから色々考えた 14年間楽しかったです」「さようなら、たくさんの思い出よ」とAKBファンなどに別れを告げ、写真を投稿しました。破いたときの動画も、後に載せていました。
AKB48を巡っては、最近、岡田奈々さんの熱愛が週刊誌で報じられ、グループの「恋愛禁止」に触れるのではないかと騒動になっていました。それも親公認で新居を決めようとしたとされただけに、裏切りと映ったファンも少なくなかったようです。
そんなこともあって、けいすけさんの投稿には、ファンから共感の声も多々寄せられていました。一方で、AKBメンバーらが知ったら…という複雑な気持ちを持っているファンもおり、ファンらの間で波紋が広がっています。
彼に一体どんな心境変化があったのでしょうか?
けいすけさんは「岡田さんのことは単にショックだなという思いがあっただけだったんですが、その日お休みだったこともあって、自宅の周りを散歩しながら、色んなことを考えちゃったんですよね。あれ?岡田奈々ちゃんって、恋愛よりもAKBの活動だけに捧げてる人じゃなかったのかなとか。でも、アイドルとはいえ1人の女の子だから恋愛ぐらいするよな、当たり前だよな、という思いもあったし…。AKBに入って10年近く恋愛をするなっていうのもおかしな話だよなという思いと同時に、単純に嫉妬みたいなのもあって。アイドルと自分って別に交わるものでもないし、そもそも自分はなんでAKBとかアイドル自体を夢中になって追いかけ、自分の時間もお金もずっと費やして、何をやっているんだろうって。考え始めたら、分かんなくなってしまったんですよ。」と話し、その日の散歩が30分ぐらいで終わるはずが、4時間ぐらいしていたといいます。
帰宅すると、自分の部屋に大量にグッズがあるわけで、なぜこんなにたくさんあるのだろうと自分自身で驚いたそうです。そのことに恐怖心が出てきて、今すぐアイドルファンっていう存在から脱しないといけないのではないかという感情になったといいます。その瞬間、衝動的にファンクラブなどの関連サービスから全部退会したと話していました。
けいすけさんは、10代ぐらいのころは、アイドルには無関心だったそうですが、大学4年生の時、AKBがブレークする前、「会いに行けるアイドル」に惹かれ、東京・秋葉原のAKB48劇場にも足を運ぶようになったそうです。
けいすけさんは、当時はとても面白かったと話します。「実際に会って握手したりして、女の子が魅力的だったのと、色々なスキャンダルを敢えてネタにするところもありましたし。秋元康ビジネスについては、けっこう2ちゃん的な炎上系のネタにしやすいんですよ。柏木由紀ちゃんらが当時はお気に入りでしたが、特定の女の子に入れ込むというよりは、グループが好きな『箱推し』でしたね。」
けいすけさんの一番の思い出は、09年1月に行われた「AKBリクエストアワー セットリストベスト100」という歌の総選挙で投票した結果、推していたチームBが歌った曲「初日」が1位になったことだといいます。単にその曲が好きというより、「柏木由紀ちゃんが喜ぶから1位にさせよう」のような形の総選挙になっていて、そのときにCDを100枚ぐらい買ったと明かしました。1枚1600円なので、100枚で16万円になります。
握手会のときに柏木由紀ちゃんに会うと、「やっぱりうれしいでーす。初日、1位になったね」「けいすけさんのおかげです。一生忘れないです。これからもよろしく」と言われたそうです。
けいすけさんは、就職後、働いて寝るだけのような多忙な日々が続き、趣味どころではなくなってしまいました。AKBをネタにした炎上ニュースが好きでしたが、それらの話題に追いつけなくなって、3、4年はAKBから離れたといいます。仕事に余裕がでてきた4、5年目からは、また少しずつAKBなどの情報を追うようになったそうです。
それから、AKBグループへの関心を再び取り戻し、ライブ参加を手始めに活動を再開していきました。「戻ってきたら自分は30代でしたし、その子たちって15、16だったので、恋愛的に見るというよりは、どうやったら世の中的に流行らせるか、そのために自分ができることは何か、みたいな視点で見ていました。そう思って見ているファンは、けっこうたくさんいて、その1人ですね。時間もお金もあったので、またメンバーも全部覚えちゃいました。それで、めっちゃ久々に現場復帰して、コンサートや握手会も行くようになりました。全盛期の現場よりも、いる人数も2ちゃんスレの勢いも、めっちゃ落ちていて、寂しいなとは思っていました。それを盛り上げるべく、ツイッター活動を始めたりしました。」
14年間を振り返って、けいすけさんにとって、アイドルとはどういうものだったのでしょうか?
「やっぱり楽しかったし、それで僕が頑張れた思い出とかもたくさんあるし、いまだに大好きです。その一方で、旅行費なども含めて14年間でグッズに2000万円ぐらいは注ぎ込み、こんな活動をずっとやっていた自分というのは何なのかと考えました。結婚も恋愛もせずに、特に建設的な趣味が他にあるわけでもありません。秋元康的な立場でもないのに、1ファンにできることなんか限られているのに、彼女らを成り上がらせるために必死に考えている自分は何やってんだろうな、とすごく感じました。わりと誘惑に流されちゃう人間なので、このままだとまた寝て起きたら、自分を見失っている自分にいつ戻るか分からないと思って、今回のツイートのようなことをしたということです。」
また、「僕は、もっと生産的にやりたいこともプライベートでたくさんあるし、挑戦したいことも仕事でたくさんあるんで、こんなことやっている暇はないんですよ。活動に時間を割いている場合じゃないなというのがあって、アイドルファンに戻りたくないですね。戻らないと思います。ファンの人たちには、「人生を見失わないようにして下さい」と言いたいですね。ほどほどに応援したりすると、それはやっぱり楽しいものです。アイドルファンってコミュニケーションを取れない変な人たちだ、などと酷いレッテルを与えられていますが、僕は、そうではないと思っていて、アイドルとファンの世間の中での立ち位置が上がるといいなという思いはあります。」とはなしていました。
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