かつては一世を風靡した『ポケットベル(以下、ポケベル)』。
しかし、現在は携帯電話やスマホの普及によって、その利用者数は下降し続けてきたのが現状です。
そんな中、2018年12月3日、ポケベル端末である『ページャー(マジックメール)』サービスを提供してきた東京テレメッセージ株式会社により、2019年9月をもって、サービス終了されました。
東京テレメッセージの公式ウェブサイトには、そのサービス終了の告知と、今後に関して、「前向き」と話題を呼んだメッセージ内容がありました。
平素より、弊社ページャー(マジックメール)をご愛顧いただき誠にありがとうございます。ページャーの製造を中止してから、はや20年が経ちました。いまでもご利用いただいているのは、ひとえに皆様が大切にページャー端末を使われてきたからだと感謝申し上げます。かつては平成初期、一世を風靡したページャーですが、いまや利用者も1500名を下回りました。
たいへん残念ではございますが、端末も販売から20年経ったのを一つの契機として、弊社が一都三県(東京都、埼玉県、神奈川県、千葉県)でこれまで弊社のみが続けてきた個人向けの無線呼出サービスであるページャー(マジックメール)は、2019年9月30日(月)をもちましてサービスを終了させていただく決定をいたしました。
無線呼出サービスは、文字を伝える通信でした。1996年には契約数が120万を超えたことがありました。しかし、それをピークに、携帯電話などの「音声通信」に取って代わられ、急速に衰退したものです。「音声通信」により凌駕された「文字通信」ではありましたが、弊社は今、「文字通信」であるがゆえに受信力という強みが最大限に発揮できる分野として地方自治体向け情報配信サービスに注力しております。特に、防災無線においては受信力が生命線でありますから、まさしく無線呼出の強味が求められる分野であります。point 249 | 1
防災無線のための通信というのは失敗の許されない分野であり、弊社の経営資源をこれに集中するためにも個人様向けの無線呼出サービスを終了するという意味もございます。
どうぞご容赦賜りたく、ご理解くださいますようお願い申し上げます。
最後に、皆様が長きにわたりご利用くださいましたおかげで、弊社は無線呼出事業から撤退することもなく、そして新たな分野での役割を見つけることができたものと感謝いたしております。
今後は新たな分野にて社員一丸となってがんばって行きたいと思っておりますので、引き続き温かく見守りくださいますようお願い申し上げます。ありがとうございました。
引用:東京テレメッセージ株式会社
終了だと発表されたのは個人向けサービスのみです。
今後は、地方自治体に向けての情報配信サービスに注力していくとのことでした。
そんな新たなステージに向けて、歩みを進める東京テレメッセージには、ネットではたくさんの声援が送られていました。
「前向きだなぁ。」
「時代の終わりを感じてさびしさで胸がいっぱいになるけれど、素直に「頑張れ!」といいたくなる。」
「さすが文字を伝える、通信事業者。読ませるメッセージですね。」
ネットでのコメントの内容にもあるように、東京テレメッセージの個人向けサービスが終了することは、1つの時代の終わりを感じさせてしまいます。
しかし、さびしさだけがそこにあるのではありません!
メッセージからも悲壮感というよりも、その“前向き”な思いが伝わってきましたね!