6月10日に行われた、衆院財務金融委員会で、金融庁が「夫65歳以上・妻60歳以上の夫婦のみの世帯が30年生活するのに年金以外に2000万円必要」と発表したことを受け、国会では激しい論戦となっています。また、麻生太郎財務大臣はこの報告書を受け取らないことを明言、追及の姿勢を見せました。
「やっと本格的に議論が始まった。誰かが議論しなきゃいけなかったのに今まで先延ばしていた」
そこで、同日放送されたワイドショー・情報番組「5時に夢中!」(TOKYO MX)では、コメンテーターとして出演しているマツコ・デラックスさん(46)が金融庁の発表について言及しました。
「どういう意味なんだろうって、ずっと考えてたんだけど…これはもう、年金制度ってものは崩壊するんですよ、っていう発表と一緒だよね」などと金融庁の報告書内容の意図について持論を語りました。続けて、「かといって年金払うなっていうのも違うし。いま払ってる年金は戦争や戦後の貧しかった日本で苦労した人のために払うんだと思って」と、今の高齢者に払うのは理解できるとした上で、「将来はなくなるんだと思うよ」と困惑気味に年金制度の行方について推測しました。point 290 | 1
さらに、「だからどう無くしていくかだよね。無くなるとは言えないから、言ったら大変なことになるから言えないけど、将来的には無くしたいのよ(政府は)。年金のない国っていっぱいあるわけだからさ。どうそれに着地させていくのかっていう段階で」とマツコさんは“年金をあてにしてはいけない”と指摘しつつも、「でも2000万円用意しろって急に言うのは、あまりにも乱暴だよね」と金融庁の大胆な調査結果について批判しました。point 264 | 1
「今後年金も1人1200円支給となるかもしれない、そんなの崩壊する」
同じく、同番組にコメンテーターとして出演していた、株式トレーダーの若林史江さん(41)は、「医療費の問題もそうだけど、団塊世代や団塊ジュニアがごそっといなくなると、もしかしてもう一回健全化する可能性はあるのかな?もらう人数と支える人数とが均等化していったときに」と純粋な質問を投げかけます。
すると、マツコさんは、「戻るって言ってもその前に、維持できなくなるよ、いっぺん。どう考えても、あたしらの世代が団塊ジュニアだけどさ、40後半前後の人たちが、そう(高齢に)なったときに誰が払うんだ?って言ったら、絶対誰も払わないじゃん、そんなの」「一人1200円支給、ってなるかもしれないわけじゃん?だからもうそれは、崩壊するって思ってたほうがいいんだと思う」と今の年金制度の限界についてハッキリ“崩壊する”と厳しい見解を示しました。point 276 | 1
しかし、「だから、そうなると払いたくないって思っちゃうよね。だから難しいよね」と年金制度の問題は山積みだと声を落としていました。マツコさんの意見はあくまで推測であり個人の見解ですが、金融庁の「老後のために2000万円貯蓄せよ」という発表は公的年金に対する国民の不安を一気に加速させたのは事実です。point 207 | 1
この報告書をめぐり、様々な議論がされていることに関して、同庁の三井秀範企画市場局長は14日、衆院財務金融委員会に出席し、「世間に著しい誤解や不安を与えた。配慮を欠いた対応でこのような事態を招いたことを反省し、深くおわび申し上げます」と述べて謝罪しています。