今どき ペットボトルの清涼飲料がワンコイン?しかも、そのワンコインが なんと 10円玉1コという、太っ腹な商いをしている自販機が大阪にはあるはそうです!
その 噂の?自販機があるのは、大阪市福島区玉川3丁目にある「大阪地卵(おおさかじらん)」という 食品卸を営む会社の前にあるそうです。自販機の運営と 商品の補充も、この会社が行っているという。こんな 衝撃の値段で売っても、大丈夫なのでしょうか?
社長の釜坂晃司さんに、お話を伺ってみると…point 204 | 1
採算は取れなくても 10円で販売するわけは?
10円で売って 採算は取れているのでしょうか?… と 疑問をストレートにぶつけて聞いてみると、
「取れるわけがないじゃないですか(笑)」
やっぱり、そうでしたか… では、なぜ10円で販売しているのでしょうか?
「賞味期限が 1~2カ月前まで近づいてきた商品は、そのまま 売れ残ってしまうと 商品価値がなくなります。すると処分しなくてはならない。処分するにもお金がかかるわけです。だったら たとえ10円でも、売ったほうがいいという判断です。処分に費用をかけるより、絶対いいですから 」
釜坂さんの会社は 食品卸業の傍ら、大阪と神戸を中心に 約500台の自動販売機を展開しています。そのすべてを 10円に設定しているわけではなく、ほとんどが 50~80円の価格帯での販売です。それでも通常の価格よりは ずいぶん安いですよね。
「10円の自販機は会社の前にある2台だけです。さすがにあれは採算割れしていますが、他の自販機も合わせた全体で 利益はあります」
自販機には 敢えて目隠しをして…
清涼飲料の売れ行きは季節に左右されます。冬は売れ行きが鈍くなるから、小売店からわりあい多くの売れ残りが出るそうです。だから 売れたらすぐ補充できるのです。
ただし、いわゆる「小売店で売れ残った商品」を売るため、商品の種類が一定ではないのです。だから自販機には 敢えて目隠しをして、どんな商品が入っているか分からないようにしてあります。それで 試しに買ってみて 1回目と2回目で 違うボタンを押したのですが… やはり同じ商品が出てきました~
販売が厳しいのは夏だという。10円で売る商品が足りなくなるのだとか。
「夏は、あんまり売れ残らないんです。それでも、自販機をカラにしたらお客さんが離れてしまうから、採算割れを承知で 賞味期限に余裕のある商品を投入することもあります」
国内外の旅行者も訪れる観光名所に?
そうした涙ぐましい努力のお陰か、10円自販機がちょっとした観光名所になっているという。うわさを聞き付けた国内外の旅行者が、わざわざ自販機のある場所を探し当てて写真を撮っていくらしいのです。
「いつだったか、中国からTVクルーが来て、自販機と その周辺を撮影していきました」
それからしばらく経って、1台の観光バスが会社の前に停車しました。ぞろぞろ降りてきたのは中国人の団体客で、10円の自販機から、スーツケースが一杯になるまで爆買いしていったこともあるそうです。
「観光客が来てくれるんだったら」ということで、なんと 釜坂さんは 会社の前に巨大な10円玉の看板を設置したのです。ここを訪れた人は、その看板をバックに写真を撮っていくそうですが…
制作費には、数十万円かかったということです。
「サービスですね。お客さんが、この界隈に来てくれたらいいんです」 と やはり 太っ腹社長さんだけあって サービス精神は 旺盛なようですね。
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