認知症の高齢者は働き口が見つからず、社会でもなかなか受け入れられない、という現実があります。そんな中、過去認知症の高齢者が社会で受け入れてもらえるよう、スタッフとして雇用する「注文をまちがえる料理店」が厚生労働省にオープンし、話題を呼んでいました。
「注文をまちがえる料理店」ってなに?
「注文をまちがえる料理店」は、介護現場や飲食店など、さまざまな業界で働く人たちで作る民間の団体が各地で開いている催しです。スタッフは全員認知症の高齢者です。スタッフたちは注文を取って料理を配膳しますが、どこのテーブルに運ぶのか何度も確認したり、客に聞いたりしながら、注文を間違えないようにして仕事を進めます。
厚生労働省に臨時オープン
以前、厚生労働省の庁舎内にある中国料理店で、2日間にわたって開かれ、65歳から91歳の認知症の当事者7人が、スタッフとして働いたそうです。利用客は、頼んだものと違う料理が来ても「ま、いっか」と受け止めてあげる姿勢が大切。認知症のスタッフも楽しみながら接客ができたそうですよ。
認知症になっても暮らしやすい社会づくりが必要
認知症の高齢者は2025年には700万人と、高齢者の5人に1人に上ると推計されているそうです。それだけに、認知症になっても普通の暮らしができる社会づくりが大きな課題となっている日本。認知症になったら間違えることもあるよね、と寛大な心で社会全体が受け入れられるのが大きな課題という「注文をまちがえる料理店」。
今後もこのような取り組みは浸透していくでしょうか?今よりも認知症の理解度が高まっていくことが現代の日本では急がれています。
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