北京五輪で注目を集めていたスピードスケートの女子団体パシュート決勝が、2月15日に開催された決勝に出場した高木菜那選手にアクシデントが発生したのだが、その様子をしつこく放送する日本のメディアに、ネット上で批判が続出しています。
2018年に行われた平昌五輪の女子団体パシュートにて、見事に金メダルを獲得した日本チーム。連覇を懸けた今大会でも、日本チームは順調にコマを進めていき、決勝では今シーズンのワールドカップで全勝という強さを誇るカナダチームと対決することに。日本チームは高木菜那、高木美帆、佐藤綾乃という、平昌五輪で金メダルを獲得した最強メンバーで挑みました。
しかし万全の態勢で臨んだ決勝で、予期せぬアクシデントが…序盤から終盤まで相手をリードしていたが、勝利目前の最終コーナーで菜那選手が〝転倒〟してしまったのです。結局その隙にカナダが追い抜き、日本は惜しくも銀メダルという結果に。レース後にはショックから菜那選手たちは泣き崩れていました。
金メダルは逃してしまったが、日本国民に感動を与えた女子団体パシュートチーム、ところが翌日の『スッキリ』や『モーニングショー』をはじめとした情報番組やニュースでは、彼女たちの活躍と栄光を讃えるどころか菜那選手が転倒したシーンばかりを放送していました。
しかも番組によっては「なぜ転んだのか?」と、転んだことばかりに注目が…あまりに選手への配慮に欠ける日本のメディアに、ネット上では、「マジでどこもパシュートの転倒映像ばかり。そうやって簡単に「悲劇性」で盛り上げるって作りをやってるからTV離れが加速するのでは?」「パシュートでの高木姉妹のことを報じすぎだよ。転倒シーンを何度も流すとか、やっているのは公開処刑」「テレビつけて見たら、どこもパシュートでの転倒シーンばかりで見てられない…」「パシュートで日本選手が転倒したシーン、テレビで何回流せば気が済むんだよ」「パシュートは転倒した場面の解説なんていらない。頑張りだけを讃えてあげるだけでいいと思う」などの批判が殺到しています。
これにスポーツ記者は「10日に行われたフィギュアスケート男子フリーにて、羽生結弦選手が4回転半ジャンプを失敗した際にも、翌日のメディアはこの失敗で持ち切りでした。選手の失敗を必要以上に取り上げるのは、日本のマスコミの悪しき風潮と言えるでしょう。そろそろ大胆な改革をしなければ、誰からの信用も得られなくなってしまいそうですね」と話します。
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