オニオングラタンスープと言えば、しゃれたレストランで味わう特別なスープという印象で、家で作る場合は、メインのあめ色玉ねぎを作るために膨大な手間と時間がかかるという先入観があります。実際、レストランに匹敵するほどのあめ色玉ねぎを仕上げるのは難しいものがありますが、似た感じであれば、レンジでチンの小技を使って時短あめ色玉ねぎを作ることができます。
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あめ色玉ねぎは、作る時に玉ねぎを多めに使って量産しておいて、その時賞味するぶん以外は小分けにしてラップに包んで冷凍しておくと、後日、カレーやビーフストロガノフなど、さまざまなメニューに流用でき、それぞれ時短で仕上げることができます。
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オニオングラタンスープに使う玉ねぎは、新玉ねぎを使うことでさらに甘味が強く、スープのとろとろ感がアップします。面倒なスライスはスライサーを使うか、あれば フードプロセッサーを使います。包丁とまな板でスライスする場合、外側の皮をはがしたあと丸ごとラップにくるんでレンジで2、30秒ほどチンすることで、包丁が入りやすくなるうえ、催涙効果を持つ硫化アリルが気化しますので、涙も出にくくなります。
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玉ねぎの下ごしらえには、電子レンジは大いに役立つアイテムです。大量の新玉ねぎスライスが準備できたところで、その量が入る程度の大きめの耐熱容器を準備し、そこにスライス新玉ねぎを入れて均等に平たくして、その上に小さめに切ったをまんべんなく載せていきます。玉ねぎ2個ぶんに対してバターは20グラムほどが適量と言われますが、お好みで量を加減します。オリーブオイルを併用するのもアリです。ラップか耐熱容器の専用フタをしてから、レンジでチンします。最初に温める時間は、その後フライパンで炒めたい時間と電子レンジの出力にもよりますが、まず5分ほどチンするか「あたため」の自動モードで電子レンジが温めたと判断するところまでお任せにしておきます。新玉ねぎがホカホカになってバターが溶けたところで、いったん取り出して、蒸気による火傷をしないよう注意しながらよく混ぜ、もう一度レンジに戻し温めます。
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この先の時間は、面倒でもフライパンを使ってあめ色になるまで焼き色を付けたいか、手間なしにこだわってレンチンのみで仕上げるかで変わってきます。フライパンであめ色に仕上げたい場合は、混ぜてからさらに2、3分ほど、レンチンのみのオニオングラタンスープにするのであれば、さらに10分ほど温めます。フライパンを使ってあめ色のブラウンにするべく炒める場合は、適量のバターを入れて10分ほど炒めます。ここでもオリーブオイルをプラスする手もありますが、バター多めのほうが香り豊かなあめ色玉ねぎに仕上がります。量と火加減によって炒め時間は変わってきますが、とにかくきれいな色合いに仕上げたい場合は、中火で焦げ目に注意しながらじっくり炒め、多少焦げ目がついても時短にこだわるのであれば、やや強めの火加減でフライ返しを素早く動かしながら炒めます。
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あめ色玉ねぎが仕上がったら、美味しいオニオングラタンスープの完成に向けて、かなり近いところまで到達したと言えます。オニオングラタンスープに使う以上に、後日の利用分もあめ色玉ねぎを炒めた場合は、まず冷凍する分を取り、ラップで包むか専用容器に入れて冷ましておきます。オニオングラタンスープに使う方は、フライパンに残したまま、そこに人数分の量の水、もしくは湯を注ぎ市販のコンソメを入れます。2人ぶんであれば、玉ねぎ1個ぶんほどの量に水400ミリリットル、固形コンソメ2個が適量です。お好みに合わせて、固形1個に顆粒コンソメで加減する方法もあります。さらにお好みで塩コショウを加えてスープを温めながら、オーブントースターでバゲットもしくは小さめに切った食パンをトーストし、耐熱容器に入れたスープの上に置いて、その上から溶けるチーズもしくは粉チーズを入れてオーブンで焼き色を付けます。
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レンチンした玉ねぎを炒めなかった場合は、後日使う分の玉ねぎがあれば取り出しておき、スープ用の玉ねぎが残った耐熱容器の上から水とコンソメを入れて再び加減を見ながら温めてコンソメを溶かし、その上からパンとチーズをプラスして仕上げます。玉ねぎをあめ色にすることにこだわらなければ、電子レンジとパンを焼くオーブントースターのみで加熱が完了し、フライパンの洗い物も不要の時短オニオングラタンスープが味わえます。ブラウンの色を強くしたい場合は、市販のカップスープのコンソメを使うという方法もあります。