ついに今年に迫った東京オリンピック。しかし、準備は万全とは言えずいまだに多くの課題が残されています。その中でも問題となっているのが、東京五輪・パラリンピックでトライアスロンなどの競技会場になるお台場周辺水域の水質問題です。そんな会場に今回東京都が新たな試作を打ったのですが・・・
このトライアスロンの会場に指定されている、お台場の水質問題ですが、ここは以前試験的に泳いだ選手たちから、汚水の匂いがするという話が出て大きな問題となりました。そして実際に水質検査で大腸菌が基準値(100ミリリットル以下の海水に含まれる数が250個以内)の2倍を超えていたことが判明したのです。恐ろしい・・・
このテスト大会後には、多くの批判が殺到し、「選手の健康」を第一に考えるべきだという声が多く上がりました。対応策に悩んでいた東京都ですが、今回新たに行われた悪臭対策が、なんと芳香剤として使われるトイレボール200万個を試験的に投入するというものでした。これって臭い消せばいいということ・・・?
この投入されたトイレボールは、男性用小便器に使用される芳香剤で、今回東京都は200万個を投入しました。これはまるで、テスト大会で上がった「トイレのような臭いがする」という声に対して、ただ単に悪臭をフローラルな香りで上書きしたという印象ですよね・・・。
問題は「臭い」ではなく、臭いの「原因」が何かということですよね。水質が汚いということが問題であるにもかかわらず、水質を変えることなく、「臭い」をただ消すということに意味があるのでしょうか・・・。表面の問題を解決しても意味ない気がするのですが、なぜこのような方法を取ったのでしょうか。
この試作により、お台場の海には、黄色やピンク色など色とりどりのトイレボール200万個がショベルカーによって投入されました。200万個という膨大な量が投入されたので、その後まもなく一帯は芳香剤のラベンダーやレモンのさわやかな香りに包まれました。なんかシュールですね。
問題から目を逸らさず、きちんと解決して欲しいですね。